三協立山:NEUTRAL継続【今村証券アナリストレポート】
| ●三協立山 <5932> [東証P] レーティング:NEUTRAL(2025/7/22)→ NEUTRAL ◆アルミ建材を主軸に、非建材、海外へと多角化進める ◆第1四半期は販売量減少により赤字 ◆収益構造改革を断行 |

(注)22/5期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、22/5期の伸び率は記載していない。
◆アルミ建材を主軸に、非建材、海外へと多角化進める
アルミニウム製の住宅用・ビル用サッシやドアなどを手掛ける建材事業が前期(2025年5月期)連結売上高のほぼ半分を占める。木造住宅用アルミサッシ・ドアの国内シェアは3位だ。その他、マテリアル事業(アルミニウムやマグネシウムの鋳造・押出・加工・販売等)、商業施設事業(店舗用汎用陳列什器や看板の製造・販売等)、国際事業(欧州を中心に中国、タイにて自動車、鉄道、建材向けなどのアルミニウムの鋳造・押出・加工・販売等)がある。
◆第1四半期は販売量減少により赤字
今期(2026年5月期)第1四半期は赤字だった(資料1・2、出所:決算短信・決算説明資料)。営業赤字は2020年5月期第3四半期以来、5年半ぶりに10億円を超えた。会社はほぼ想定通りの赤字額と説明したが、販売量が想定以上に減少しており、これが第2四半期以降も続くとみられることから、業績予想には下振れリスクがある。
(資料1)売上高の推移

(資料2)営業利益の推移

第1四半期においては特に建材事業の損益が悪化し、同事業は13億円の赤字(前年同期は4億円の赤字)だった。住宅着工戸数の減少や平屋率の上昇を背景にした住宅建材(玄関ドア、窓等)、エクステリア建材(門扉、フェンス、カーポート等)の販売苦戦、原材料価格の高止まりが響いた(資料3、出所:日本経済新聞)。政府が実施している住宅省エネ支援制度を利用した窓のリフォーム需要も想定を下回った。第2四半期からは商品価格改定の効果が出ると会社はみている。しかし、販売量が回復しなければ想定ほどの効果は見込めない。
(資料3)アルミ地金の国内価格(日本経済新聞)の推移

(注) ※は26.5期会社予想の前提(455円/㎏)
25年10月は1~17日の平均
前期まで赤字が続く国際事業は、第1四半期の営業損益が前年同期並みの約1億円の黒字にとどまった。のれんの償却が終わったために赤字を回避できたものの、欧州で自動車分野の販売量が減少した。第2四半期以降の販売量も回復が鈍そうで、構造改革(後述)に伴う一時費用の計上も重荷になる。
◆収益構造改革を断行
販売量の減少が続く状況を踏まえ、収益構造改革を断行する。
・建材事業
商品・生産拠点の集約を進める。まず現在2シリーズある基幹サッシを高断熱スリム窓「STINA(エスティナ)」に統一する。工場では住宅用とビル用のサッシの混流生産ラインを構築して生産性の向上を図る。加えて、業務・組織体制を見直して間接業務を廃止・縮小し、物流費や水道光熱費など間接コストの削減にも取り組む。
・国際事業
4月に発表した欧州子会社の構造改革で、鉄道向け部材の内部機械加工及び内部溶接加工を停止し、遊休となる土地建物を売却すると発表した。現状、来年3月末に引渡の予定だ。また人員削減も実施する。4月には従業員100名程度を減らすと発表したが、7月に追加で50名程度の削減を決めた。
こうした施策により、会社は業績改善を見込む。会社による今期予想は売上高3700億円、営業利益40億円(売上高営業利益率1.1%)、来期(2027年5月期)予想は売上高3850億円、営業利益70億円(売上高営業利益率1.8%)だ。
対して今村証券の予想は、今期が売上高3600億円、営業利益28億円(売上高営業利益率0.8%)、来期が売上高3700億円、営業利益45億円(売上高営業利益率1.2%)とする。今期、来期いずれも会社予想を下回るとみた。今期に関しては、建材事業の価格改定効果が会社予想より小幅にとどまると見込み、来期は構造改革効果が出る一方で販売量の減少が続くと想定した。追加の収益構造改革が必要になってきそうだ。
尚、第2四半期決算発表時に中長期の成長戦略の公表を予定する。また、配当金は来期まで「25円を下限とする」と表明している。
投資判断は「NEUTRAL」を継続する。
| 【レーティングの定義】 OUTPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超上回ると予想される。 NEUTRAL:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンの+10%と-10%の間に入ると予想される。 UNDERPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超下回ると予想される。 トータルリターン:株価変動率+配当利回り 目標株価は12カ月間の投資を想定しており、将来発行されるレポートで修正されることもあります。 |
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金融商品取引業者 北陸財務局長(金商) 第3号
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※今村証券より提供されたレポートを掲載しています。
株探ニュース