伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 12月21日版
日経平均は1月に積極的な下げの流れへ入る公算
1. NYダウは当面の天井をつける作業へ入っている公算か
NYダウは「5万3535ドル(昨年12月高値の4万5073ドルから今年4月安値の3万6611ドルを引いて、4万5073ドルへ加えた値位置)を大きく上回る上昇の流れの途中」であるか、「大勢上昇の終点をつける動きへ入っている」かのどちらかだと考えられます。これまでの値動きを考慮すると、現在は上昇の終点をつける動きへ入っていると推測されます。
1990年から2024年までの期間で見ると、12月は月足が陽線引けする確率が71%あり、上昇する傾向のある月になっています。
2025年12月は月初から上昇の流れを作り、12月の月足が陽線引けする典型的なパターンを経過しています。上げやすい時期に上昇する準備が整っている中、10日に米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを決定して、NYダウは11日に史上最高値を更新しています。
上げ余地が十分にある状況なら、11日以降ははっきりとした上昇の流れを作って、高値を更新する動きになっていたと考えられます。しかし、そうならずに5営業日以上、上値を抑えられており、11月20日以降の上昇の勢いが終息したことを示唆しています。
本年12月は1日の始値4万7580ドル以上で引ける(12月末まで下値堅く推移する)展開になって、月足が陽線引けする動きになる可能性があります。
目先の下値堅さは、上昇を開始する準備の動きではなく、1月以降に下降を開始するための上値の重さを確認する作業になると考えられます。
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