三協立山:NEUTRAL継続【今村証券アナリストレポート】
●三協立山<5932>[東証P]
レーティング: NEUTRAL(2025/10/20)→ NEUTRAL
◆アルミ建材を主軸に、非建材、海外へと多角化進める
◆販売量減少が続く
◆収益構造改革を断行

(注)22/5期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、22/5期の伸び率は記載していない。
◆アルミ建材を主軸に、非建材、海外へと多角化進める
アルミニウム製の住宅用・ビル用サッシやドアなどを手掛ける建材事業が前期(2025年5月期)連結売上高のほぼ半分を占める。木造住宅用アルミサッシ・ドアの国内シェアは3位だ。その他、マテリアル事業(アルミニウムやマグネシウムの鋳造・押出・加工・販売等)、商業施設事業(店舗用汎用陳列什器や看板の製造・販売等)、国際事業(欧州を中心に中国、タイにて自動車、鉄道、建材向けなどのアルミニウムの鋳造・押出・加工・販売等)がある。
◆販売量減少が続く
今期(2026年5月期)第2四半期累計期間の業績は低調だった(資料1、出所:決算短信・決算説明資料)。営業利益は前年同期比8割の減益の3億円強(売上高営業利益率0.2%)にとどまり、会社計画(10億円)からも下振れた。建材事業、国際事業における販売量の減少が続いている。建材事業は、住宅建材(玄関ドア、窓等)の減少率が大きく、住宅着工戸数の減少や平屋率の上昇、競争激化が響いた。政府が実施している住宅省エネ支援制度を利用した窓のリフォーム需要の取り込みも想定を下回った。国際事業は、自動車分野など高利益率案件の受注が落ち込んだ。
純損益は第2四半期累計期間として17年ぶりに赤字に転じた。ドイツにて123名の人員削減を実施し、特別退職金11億8400万円を特別損失に計上した。
通期会社予想は変更しなかった。第3四半期以降に①価格改定や構造改革の効果が出る、②ドイツ・ボン工場の土地建物の一部売却による固定資産売却益約19億円など特別利益を計上する―ことを理由に挙げた。ただ、販売量の減少が続くとみられ、価格改定効果は小幅にとどまりそうだ。国内での希望退職者募集(後述)、ドイツでの人員削減の追加により特別損失が増えるとも想定される。通期業績も下振れるだろう。

◆収益構造改革を断行
販売量減少が続く状況を踏まえ、収益構造改革を断行中だ。①間接コスト削減、②業務・組織体制の効率化、③建材事業の構造改革、④押出形材製造体制の適正化、⑤欧州子会社の構造改革―の5つで、今期と来期(2027年5月期)累計最大115億円の収益改善を狙う。
最も大きな効果を見込むのが、③建材事業の構造改革―だ。昨年10月、エクステリア建材(門扉、フェンス、カーポート等)の価格を引き上げた。さらに基幹サッシを昨年発売した1シリーズに統一する。生産拠点では住宅用サッシとビル用サッシの混流生産ラインに切り替え、現在7つある建材事業の工場を5つに集約する。
組織再編にも取り組む。建材事業は今期よりビル・住宅・エクステリアの事業区分をやめ、3事業の商品ノウハウ・設計・施工力をワンストップで提案・提供する体制に改めた。来期は間接部門にメスを入れ、部署を統廃合し、管理職を減らす。この受け皿として希望退職者(上限150名)を募集する。
並行して経営資源を戦略・成長分野へシフトしていく。具体的な分野は、建材事業はリニューアル、非住居木造、セミパブリックエクステリア(多くの人が集まり共有する空間の外構)、国際事業はタイだ。次期中期経営計画期間(2028年5月期~2030年5月期)での収益貢献を目指す。
◆投資判断は「NEUTRAL」継続
今村証券による業績予想は、今期が売上高3600億円、営業利益25億円(売上高営業利益率0.7%)、来期が売上高3700億円、営業利益40億円(売上高営業利益率1.1%)とする。会社予想(今期:売上高3700億円、営業利益40億円(売上高営業利益率1.1%)。来期:売上高3850億円、営業利益70億円(売上高営業利益率1.8%))を下回る予想で、来期も販売量減少が続くと想定した。また足元では、原材料価格が上昇している(資料2、出所:日本経済新聞)。原材料価格が高止まりすると、営業利益は更なる下振れが避けられない。配当金は来期まで「25円を下限とする」と会社が表明している。
投資判断は「NEUTRAL」を継続する。

| 【レーティングの定義】 OUTPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超上回ると予想される。 NEUTRAL:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンの+10%と-10%の間に入ると予想される。 UNDERPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超下回ると予想される。 トータルリターン:株価変動率+配当利回り 目標株価は12カ月間の投資を想定しており、将来発行されるレポートで修正されることもあります。 |
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今村証券より提供されたレポートを掲載しています。
株探ニュース