来週の株式相場見通し=利益確定売りこなし値固め、中期的な新上昇相場には期待感
今週のわずか2日間で、日経平均株価が合計949円上昇と急騰したことで、中長期的には、11月以降約2カ月間続いてきたもちあい相場を上放れて、新たな上昇相場入りが期待できそうだ。
ただ、来週(9~12日)の東京株式市場は、今週の急騰に対する反動で利益確定売りも想定されることから、2万3000円台を固める推移となりそうだ。日経平均株価の想定レンジは2万3000~2万4000円とする。
市場関係者からは「注目は日本時間5日夜に発表される米12月の雇用統計だが、これが想定に比べて無難な内容にとどまれば、日米両株式市場への影響は軽微にとどまりそうだ。もう一つの注目は、米韓首脳会談の結果、平昌冬季五輪期間中の米韓合同軍事演習が中止となったことで、ややリスクが後退したとの受け止めもある北朝鮮情勢だ。ただ、北朝鮮がもし、ミサイルの発射など新たな威嚇に出た場合は、より深刻さが増す可能性もある。また、2万5000ドル台に乗せる強調推移となっているNYダウ平均株価に対する高値警戒感が強まっていることも確かだ」との見方が出ていた。
日程面では、11月の毎月勤労統計調査(9日)、11月の景気動向指数、日銀の「生活意識に関するアンケート調査」の結果(11日)、12月の景気ウォッチャー調査、オプションSQ(12日)に注目。海外では、米12月の輸出入物価(10日)、米12月の生産者物価、米12月の財政収支(11日)、米12月の貿易収支、米12月の小売売上高、中国12月の貿易収支(12日)が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)