本日注目すべき【好決算】銘柄 カーボン、田中化研、森組 (9日大引け後 発表分)

注目
2018年2月13日 7時00分

9日大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

カーボン <5302>   ★今期計上は2.3倍増益、50円増配へ

◆17年12月期の連結経常損益は29.9億円の黒字(前の期は5.7億円の赤字)に浮上し、従来予想の24億円の黒字を上回って着地。続く18年12月期の同利益は前期比2.3倍の70億円に急拡大する見通しとなった。前期上振れは黒鉛電極の単価上昇に加え、半導体需要の拡大でファインカーボンが想定以上に伸びたことが背景。今期は世界的な電極の需給逼迫や売価上昇などを背景に、経常利益は最高益を記録した08年12月期以来の水準を目指す。

業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比2倍の100円に大幅増配する方針とした。予想PERが28.8倍→11.3倍に急低下する一方、配当利回りは2.13%に上昇し、割安感が強まった。

森組 <1853> [東証2]  ★今期最高益予想を18%上乗せ

◆18年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の22.2億円→26.2億円に18.0%上方修正。増益率が39.5%増→64.7%増に拡大し、従来の24期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、2回目。手持ち工事が順調に進み、売上が計画を上回ることが寄与。建設事業における工事採算の改善も上振れに貢献する。

デュアルT <3469> [JQ]  ★上期経常は8.6倍増益・通期計画を超過

◆18年6月期第2四半期累計(7-12月)の連結経常利益は前年同期比8.6倍の5.3億円に急拡大して着地。主力の投資用ワンルームマンションの販売好調に加え、函館市に保有していた賃貸用ホテルを売却したことも収益を押し上げた。

通期計画の3.8億円をすでに38.1%も上回っており、業績上振れが期待される。

ULSグルプ <3798> [JQ]  ★今期経常を一転7%増益・最高益に上方修正、配当も6円増額

◆18年3月期の連結経常利益を従来予想の6.5億円→9億円に38.5%上方修正。従来の22.9%減益予想から一転して6.8%増益を見込み、6期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。旺盛なIT投資需要を背景に、金融、製造、サービス業を中心にITコンサルティングなどの受注が想定以上に伸びる。不採算案件が一部発生したものの、増収効果とグループ事業運営の効率化で吸収する。

業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の14円→20円(前期は19円)に大幅増額修正した。

田中化研 <4080> [JQ]  ★今期経常を44%上方修正

◆18年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の4.5億円→6.5億円に44.4%上方修正。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、2回目。環境対応車向けリチウムイオン電池正極材の販売が増加することが寄与。主原料のニッケルやコバルト価格の高騰に伴う販売価格の上昇なども収益を押し上げる。

EMシステム <4820>   ★4-12月期(3Q累計)経常は27%増益、1→2の株式分割を実施

◆18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比27.2%増の27.8億円に伸びて着地。主力の調剤システムのユーザー数が増加し、課金収入が拡大したことが寄与。クリニック向け医科システム事業が黒字転換したことも増益に貢献した。

通期計画の32億円に対する進捗率は86.9%に達しており、業績上振れが期待される。

併せて、2月28日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表。これを踏まえ、今期の年間配当を従来計画の33円→25円に修正した。実質12.1%の増額となる。

昭和真空 <6384> [JQ]  ★今期経常を17期ぶり最高益に上方修正、配当も20円増額

◆18年3月期の連結経常利益を従来予想の14.7億円→18.6億円に27.1%上方修正。増益率が63.7%増→2.1倍に拡大し、17期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。今期業績の上方修正は昨年9月に続き、2回目。水晶デバイス装置などの受注好調に加え、工場稼働率の向上や原価低減による採算改善も利益を押し上げる。

併せて、業績好調による普通配当10円と創立60周年記念配当10円を上積みする形で、期末一括配当を従来計画の40円→60円(前期は40円)に大幅増額修正した。予想PERが12.2倍→9.6倍に低下する一方、期末配当利回りは2.69%に上昇し、割安感が強まった。

村上開明 <7292> [東証2]  ★今期経常を一転7%増益・最高益に上方修正、配当も4円増額

◆18年3月期の連結経常利益を従来予想の66億円→81億円に22.7%上方修正。従来の12.8%減益予想から一転して7.0%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。国内で主力の自動車用バックミラーの販売が想定より伸びることが寄与。生産性向上による原価低減に加え、円安による為替差益の増加も利益を押し上げる。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の32円→36円(前期は32円)に増額修正した。予想PERが9.3倍→7.9倍に低下し、割安感がさらに強まった。

レーサム <8890> [JQ]  ★今期経常を31%上方修正、配当も9円増額

◆18年3月期の連結経常利益を従来予想の79.5億円→104億円に30.8%上方修正。増益率が18.4%増→54.9%増に拡大する見通しとなった。売上は計画を下回るものの、高価格帯の大型案件の売却で資産運用事業の利益が上振れする。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の31円→40円(前期は29円)に増額修正した。

予想PERが9.9倍→8.0倍に低下する一方、期末配当利回りは2.62%に上昇し、割安感が強まった。

併せて、45万株(発行済み株式数の0.98%、7億円)を上限とする自社株買いの実施を発表。

株探ニュース

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