来週の株式相場見通し=戻り試す展開も上値重い、円高進行に根強い警戒感

市況
2018年2月16日 17時34分

来週(19~23日)の東京株式市場は、4~12月期の決算発表が終了し、手掛かり材料に乏しいなかで、引き続き外国為替市場の円相場を注視しながらの推移となりそうだ。16日は、株式市場の取引時間中に、一時1ドル=105円台半ばヘと1年3カ月ぶりの円高・ドル安水準となったにも関わらず、日経平均株価は大幅続伸を維持する抵抗力を示した。来週も1ドル=105円台といった水準が継続するようであれば、株式相場は横ばい弱含みの推移となりそうだ。ただ、円相場が反転して円安・ドル高方向に向かうことになれば、輸出関連の主力銘柄を中心に買い戻しが加速しそうだ。日経平均の想定レンジは、2万1200~2万2200円とする。

市場関係者からは「1ドル=105円台半ばへと急速に円高・ドル安が進行したことで、輸出企業の来期業績に懸念が広がっていることは確か。一方で、欧米の主要株式指数に比べて日経平均の戻りの鈍さが際立つなかで、きのうきょうと買い戻しが優勢となった。ただ、為替が1ドル=105~106円台で推移する場合、きょうの終値から上を買い進む材料は見出しにくい。日経平均の今期予想PER13倍台割れへの下げ過ぎとの指摘も、来期業績の前提が不透明さを増しているなかでは、説得力が希薄となっている」との見方が出ていた。

日程面では、1月の貿易統計(19日)、1月のコンビニエンスストア売上高(20日)、12月の全産業活動指数、1月の全国百貨店売上高、1月の訪日外国人客数(21日)、1月の消費者物価指数、1月の企業向けサービス価格指数(23日)に注目。

海外では、プレジデント・デーの祝日で米株式市場は休場(19日)、独2月のZEW景況感指数(20日)、米1月の中古住宅販売件数、1月30~31日開催のFOMC議事録(21日)、米1月のCB景気先行総合指数、独2月のIfo景況感指数(22日)が焦点となる。(冨田康夫)

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

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