前場に注目すべき3つのポイント~ 内需系の好業績銘柄へは押し目拾いの動き

市況
2018年2月23日 8時29分

23日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し: 内需系の好業績銘柄へは押し目拾いの動き

■決算チェック:カシオの19年3月期営業利益は2割増計画との報道、足元苦戦で見極め必要か

■前場の注目材料:ダイヘン、配線・機器を削減、メガソーラー用変圧器

■ 内需系の好業績銘柄へは押し目拾いの動き

23日の日本株市場は前日の大幅下落の反動は意識されるものの、円高が重しとなりやすく、こう着感の強い相場展開になりそうだ。22日の米国市場は、NYダウが3日ぶりに反発となったが、長期金利の上昇一服から金融セクターが売られており、重しとなった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比50円高の21710円、円相場は1ドル106円60銭台での推移に。

長期金利の上昇一服やVIX指数の落ち着きから底堅い相場展開が意識されるが、一方でトランプ米大統領は、貿易赤字の削減に意欲を示し、輸出に有利なドル安を容認する姿勢をにじませており、円高が重しになりやすいだろう。そのため輸出関連などは手掛けづらくなりそうだ。

一方で原油相場の上昇や米エネルギー会社のチェサピーク・エナジーが決算評価から大幅に上昇しており、資源関連への手掛かり材料になりやすい。また、円高を背景に内需系の好業績銘柄へは押し目拾いの動きが意識されそうだ。その他、投信設定が需給面での下支えとなる可能性もあるため、中小型株のほか、割安感のある低位株等が物色対象になりそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)

■カシオの19年3月期営業利益は2割増計画との報道、足元苦戦で見極め必要か

カシオ<6952>は19年3月期の売上高と営業利益を18年3月期比でそれぞれ2割増やす計画だと報じられている。樫尾和雄会長が一部メディアの取材で計画を示したという。18年3月期の売上高は前期比9.0%増の3500億円、営業利益は同11.0%増の340億円を見込んでおり、計画どおりなら19年3月期の売上高は4200億円と9年ぶり、営業利益は408億円と3年ぶりの高い水準になるもよう。けん引役は耐久性を強みに国内外で販売が伸びている腕時計「Gショック」で、4月に35周年を迎え記念モデルの投入を増やすようだ。来期は販売個数を100万以上伸ばし、過去最高の年1000万の大台を目指すという。また、低価格帯の時計の仕様を見直して付加価値を高める。樹脂シートの表面に凹凸を付け、布や革、スイッチなどの感触や見た目を再現する2.5次元プリンターも業績拡大に寄与するもよう。しかし、今期は17年10-12月期(第3四半期)営業利益の市場コンセンサス下振れを受けて、通期計画未達の可能性を指摘する声が出てきている。非時計事業の苦戦が懸念材料のようだ。19年3月期営業利益の市場コンセンサスは380億円弱とされており、今回報じられた計画値にはサプライズ感があるものの、今後の業績推移を見極める必要があるだろう。

■前場の注目材料

・NYダウは上昇(24962.48、+164.70)

・NY原油は上昇、(62.77、+1.09)

・シカゴ日経225先物(21710、+50)

・日銀、大規模な金融緩和を維持

・好業績銘柄への資金シフト

・白物家電出荷額、4カ月ぶり増加

・百貨店、免税売上好調

・ダイヘン<6622>、配線・機器を削減、メガソーラー用変圧器

・ブラザー<6448>、燃料電池参入、非常用、72時間、安定供給

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・10:10  国債買い入れオペ(残存期間1年超5年以下と10年超)(日本銀行)

<海外>

・特になし

《HT》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.