【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 下落局面を乗り切る“3つの鉄則”
「下落局面を乗り切る“3つの鉄則”」
●幸福な「黄金の4ヵ月」が過ぎ…
「先生、いつになったら株は上がるようになるんですか?」
「日経平均株価はこのまま上がらずに終わってしまうんですかね」
「日経平均がまた2万1000円どころか、2万円も割り込むって話を聞いたんですけど、先生はどうお考えですか?」
最近はあちこちでこんなご質問を受けることが多いので、正直閉口する。
「えっ、日経平均はもう上がり始めていますよ。個別銘柄だと新値に進んでいる銘柄もありますし」
こう答えても、「先生は強気だからなあ」と半ば呆れ顔をされたりしてしまう。私が間違ったことを言っているわけではないのに、そちらには目をつむり、悲観的な見方から抜け出せないようなのだ。
もちろん、時々急落することもあるので、順調に上がり続けているわけではない。しかし、東京市場は本来、イレギュラーともいえるほどの上下動を繰り返しながら上昇してきたのだ。
ところが、昨年9月から私が「10月より黄金の3ヵ月相場が始まる」と再三主張してきた通り、いや、それ以上の「黄金の4ヵ月相場」になったことで、多くの投資家はそんな上がり方が普通だと思ってしまったようなのだ。
特に昨年秋から株式投資をはじめた人には、現在の相場展開は絶望的に見えてしまうようで、質問される時の表情も深刻そうだ。
●上下動は市場の常、悲観に及ばず
しかし、正直、現在のような軟調局面は、年間2~3度はあると思わなくてはならない。あって当然でもあり、今年はそれが2月に早速訪れたに過ぎない。
自慢したいわけではないが、35年ほども投資の世界に身を置くと、現在のような局面は幾度も経験しており、その数はいちいち覚えていないのが実際だ。
そうなるのは、そのたびに乗り切ってきたからであり、今回もそれらの一時的な下落と大きく変わることはないというのが私の見方だ。
では、これまでこのような局面にはどう対応したか。
(1)大きく突っ込んだ銘柄を拾っておく。
(2)順調に上昇していたが、さすがに反落して浅い押しを入れた形なっている銘柄を狙う。
(3)市場全体に下げに巻き込まれることなく、ほぼ無事であった銘柄に投資しておく。
これら3策が有効だった。
そこで、注目は以下のような銘柄になる。
まずは株価の75日移動平均線マイナス・カイ離が大きい銘柄の中から、アルミ電解コンデンサー首位のサンデンホールディングス <6444> 、半導体後工程機器に強いTOWA <6315> 、酸化チタン市況の恩恵を受けつつある石原産業 <4028> を。
高値圏ながらペプチド 医薬品開発に強いペプチドリーム <4587> 、そして新興銘柄では、やはり人材不足状態が続いており、なおも続く見込みであることを考えると、製造業派遣に強いUTグループ <2146> [JQ]が魅力的だ。
2018年2月23日 記
株探ニュース