前場に注目すべき3つのポイント~米株好感も買い一巡後は神経質な相場展開か

市況
2018年2月26日 8時35分

26日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し: 米株好感も買い一巡後は神経質な相場展開か

■決算チェック:東邦鉛は18年3月期業績予想を上方修正、想定線だが増配など好感も

■前場の注目材料:ダイキン、ベトナム網羅、エアコン販売・保守整備

■米株好感も買い一巡後は神経質な相場展開か

26日の日本株市場は底堅い相場展開になりそうだ。23日の米国市場では、セントルイス連銀総裁が年4回の利上げに懐疑的な見方を示したことを受けて債券利回りが低下、これを材料視する格好からNYダウは347ドル高となり、シカゴ日経225先物清算値は22000円を回復している。これにサヤ寄せする格好から買いが先行しよう。

ただし、今週は米国で経済指標の発表が多く予定されており、引き続き結果を受けた長期金利の動向に敏感に反応することになりそうだ。とはいえ、足元では長期金利の上昇局面に対してVIX指数は落ち着きをみせており、2月前半のような波乱相場にはならないだろう。長期金利の上昇に反応する形で金融株の上昇もみられており、金融正常化に向けた動きが期待されるところである。

NYダウは大きく上昇したものの、25日線が抵抗として意識されている。東京市場においても、米国株上昇の追い風がなければ、出来高が膨れず、薄商いの中を先物主導によるインデックス売買に振らされやすい需給状況が続く可能性は高い。売り越し基調が続いている海外勢の動向に変化がみられるまで、結果的には神経質な相場展開になりやすいだろう。

そのため、物色についても、インデックス連動性の強い値がさ株などより、売り込まれていた好業績の中小型株などの見直しに関心を高めるほうが有効であろう。3月に入るとIPOラッシュともなるため、より中小型株への物色に傾くことになりそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)

■東邦鉛は18年3月期業績予想を上方修正、想定線だが増配など好感も

東邦鉛<5707>は18年3月期の通期営業利益見通しを従来の105億円から140億円(前期は127億円)に引き上げている。今期予想の上方修正は2度目となる。主に製錬セグメントの上振れ(在庫評価益)により、第3四半期までで従来の通期予想水準に達していたが、1月の月次決算を踏まえて今回の修正を決めたという。第4四半期の利益水準は、特に製錬において直前期比で在庫評価益が落ち込むことに加え、若干の市況リスクバッファーを踏まえて予想している。前提となる第4四半期の金属価格・為替は、亜鉛が3410ドル/トン、鉛が2530ドル/トン、1ドル=108.50円など。先に触れたとおり、第3四半期までを営業利益115億円(前年同期比44.4%増)で通過しており、株価も金属相場とともに上昇してきたため、この水準の業績上振れは織り込み済みと考えられる。ただ、今月2日に昨年来高値6880円を付けてからは足元やや調整していた。今回、期末配当を従来予想の1株当たり100円から125円に増額していることもあり、株価はポジティブな反応を示す可能性がある。

■前場の注目材料

・NYダウは上昇(25309.99、+347.51)

・ナスダックは上昇(7337.39、+127.31)

・NY原油は上昇、(63.55、+0.78)

・SOX指数は上昇(1351.09、+29.00)

・シカゴ日経225先物(22025、+115)

・日銀、大規模な金融緩和を維持

・好業績銘柄への資金シフト

・日経平均は上昇(21892.78、+156.34)

・マザーズは上昇(1216.05、+9.74)

・ダイキン<6367>、ベトナム網羅、エアコン販売・保守整備

・クボタ<6326>、米中西部に新工場、22年稼働、小型建機を現地生産

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・10:10  国債買い入れオペ(残存期間5年超10年以下)(日本銀行)

<海外>

・特になし

《HT》

提供:フィスコ

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