前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

注目
2018年2月27日 5時20分

■YSフード <3358>  445円 (+80円、+21.9%) ストップ高

ワイエスフード <3358> [JQ]がストップ高。同社は豚骨ラーメン店をチェーン展開するが、時価総額は20億円弱で値動きが軽く投機性の強い個人投資家資金が折に触れ流入する。株価は1月下旬に200円台から800円台に短期間で大化けした経緯がある。この時は、同社の業務提携先の株主に旧村上ファンドの関係者が運営するファンドと同名の株主が入っていたことが、急騰劇の引き金となった。その後は信用規制や業績下方修正を背景に株価は急落したが、300円台半ばで売りをこなし切り底値もみ合いに移行していた。大幅な調整で値ごろ感が意識されていたところに、前週20日付で規制(日々公表)が解除されたこともあって、再び投機資金の食指を動かした格好となった。

■シーズメン <3083>  624円 (+100円、+19.1%) ストップ高

シーズメン <3083> [JQ]がストップ高。前週末23日引け後にカイカ <2315> [JQ]およびカイカ子会社で仮想通貨関連事業を手掛けるCCCTと資本・業務提携することを発表、これがポジティブサプライズとなった。ECサイトのシステム開発や仮想通貨での決済、ブロックチェーンを活用した顧客管理などを検討する。また、CCCTなどを引受先とする102万5000株の第三者割当増資を実施する。発行価格は475円で、調達する約4億7000万円は仕入れ代金の支払いなどに充てる方針。

■アトミクス <4625>  955円 (+150円、+18.6%) ストップ高

アトミクス <4625> [JQ]がストップ高。26日午後2時ごろ、18年3月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。毎年3月31日時点で10単元(1000株)以上を保有する株主に対して、保有期間に応じて、1年以上3年未満でクオカード3000円分、3年以上で同5000円分を贈呈するとしている。なお、導入初回時に限り、保有期間が1年未満の株主にも同3000円分を贈呈するとしている。

■アクシーズ <1381>  5,240円 (+700円、+15.4%) ストップ高

アクシーズ <1381> [JQ]がストップ高。同社は23日の取引終了後、日本ハム <2282> との資本・業務提携を発表したことが好感された。両社は鶏肉製品の供給を中心に取引関係があり、この資本・業務提携により、さらなる協力体制の構築と深化を図る。日ハムはアクシーズの50万株(発行済み株式数の8.90%)を取得する予定だ。また、アクシーズは同日、91万6000株の株式売り出しを発表した。同時にオーバーアロットメントによる上限5万3400株の売り出しも実施する。株式売り出しの配分先には、日ハムと鹿児島銀行が指定されている。売出価格は3月5日から8日のいずれかの日に決定する。

■すららネット <3998>  5,620円 (+705円、+14.3%) ストップ高

すららネット <3998> [東証M]が前週末に大幅高したのに続き、26日もストップ高まで買われた。政府が23日、タブレット端末などで利用できる「デジタル教科書」を正式な教科書と位置づける学校教育法改正案を閣議決定したことが引き続き材料視視された。現行法は、授業で紙の教科書を使用しなければならないと定めており、デジタル版は副教材扱いとなっている。改正法ではデジタル教科書を正式な教科書と位置づけ、使用の前提となるタブレット端末の普及や校内での無線LANの整備も進める方針。通常国会での成立を目指しており、小学校で次期学習指導要領が全面実施される20年度からは本格的に学校現場で活用が進められるようだ。これを受けて、eラーニングによる教育サービスを提供する同社や、学校現場向けICT事業を幅広く展開するチエル <3933> には買いが集中しており、26日も買いが継続した。また同じく教育ICT関連銘柄として内田洋行 <8057> 、テクノホライゾン・ホールディングス <6629> [JQ]、スターティア <3393> などにも買いが入った。

■AMI <3773>  1,969円 (+163円、+9.0%)

アドバンスト・メディア <3773> [東証M]が急反発。同社は26日、ダイハツ工業(大阪府池田市)が開発した「音声による点検結果入力システム」に、音声認識技術「AmiVoice」とバッジ型のウエアラブルマイク端末「AmiVoice Front WT01」が採用されたことを明らかにした。ダイハツが開発したシステムは、定期的なクルマの点検・整備時に、整備士の音声を認識し、点検結果が自動入力されるシステム。ウエアラブルマイク端末「AmiVoice Front WT01」に向けて、「良好」「交換の必要あり」など点検結果を発話すると、専用のタブレット端末に内容が自動的に記録される。

■JCU <4975>  5,320円 (+395円、+8.0%)

東証1部の上昇率4位。JCU <4975> が4日続急伸。23日、同社が3月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。また、発行済み株式数の1.42%にあたる20万1080株の自社株を消却する。消却予定日は3月30日。

■久光薬 <4530>  7,710円 (+480円、+6.6%)

久光製薬 <4530> が3日ぶりに反発。24日付の日本経済新聞で、「2021年2月期に連結営業利益を310億円強に引き上げる計画だ」と報じられており、中期成長に期待した買いが入った。主力の一般用医薬品「サロンパス」の高機能品が貢献するほか、経費見直しなどの業務効率化も利益を押し上げるとしている。今期予想(前期比8.4%減の241億円)に対しては3割近い伸びとなり、09年2月期の営業最高益(325億3200万円)以来の水準となる。

■アウトソシン <2427>  2,253円 (+102円、+4.7%)

アウトソーシング <2427> が4連騰で上場来高値。工場などの製造ライン向け人材派遣や製造請負を手掛けるが、最近は技術者派遣の拡大に注力している。国内は企業の求人需要旺盛ななかで好収益環境を享受しているが、同社はM&A戦略を駆使して海外展開でも強みを発揮、豪州や英国などで買収した人材子会社の寄与で大幅増収増益基調が続く見通し。18年12月期について、会社側は買収コストなどをこなし営業22%増益を計画しているが「達成は濃厚でむしろ上振れる可能性もある」(中堅証券調査部)という見方がある。

■アエリア <3758>  1,737円 (+62円、+3.7%)

アエリア <3758> [JQ]が5日ぶり大幅反発。26日午後1時ごろ、連結子会社リベル・エンタテインメントが、本格海戦ゲーム「蒼焔の艦隊」に続く、自社開発タイトル第4弾として、男性向け美少女育成ゲームの開発に着手したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の開発プロジェクトは、好評を博しているイケメン役者育成ゲーム「A3!(エースリー)」のノウハウを生かすほか、これまでに自社で開発したフレームワークを有効活用することで、開発コストの低減や開発期間の短縮効果を発揮。それによって得られた開発余力と開発資金を投入することで、コンテンツのさらなる充実を図り、男性向けタイトルとして大胆な企画内容を提案するとしている。なお、配信開始は18年から19年春を予定している。

■松田産業 <7456>  2,006円 (+58円、+3.0%)

松田産業 <7456> が大幅続伸。岩井コスモ証券は23日、同社株に投資判断「B+」を継続するとともに目標株価は2030円から2200円に引き上げた。同社は国内外の半導体・電子部品業界を中心に貴金属を含むスペックアウト品を回収し、金地金へ製錬している。回収量の増加や貴金属価格の上昇を受け、好調な決算を発表。9日に18年3月通期の業績予想は連結営業利益を40億円から48億円(前期比62%増)に再増額修正した。トヨタ自動車 <7203> が全車種に電動型を設けるなど自動車の電動化が加速することはスペックアウト品の回収量増加につながり、同社には追い風とみられている。また、太平洋セメント <5233> と共同で使用済みリチウムイオン電池からコバルトなど金属資源を回収するリサイクル技術・システムを開発したことも評価されている。

※26日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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