後場に注目すべき3つのポイント~売り方優位の状況

市況
2018年3月15日 12時33分

15日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は続落、売り方優位の状況

・ドル・円は下げ渋り、本邦勢の押し目買いで

・値下がり寄与トップはファナック<6954>、同2位は東エレク<8035>

■日経平均は続落、売り方優位の状況

日経平均は続落。102.81円安の21674.48円(出来高概算5億8000万株)で前場の取引を終えた。14日の米国市場では、米中貿易摩擦への懸念からNYダウは248ドル安となり、シカゴ日経225先物清算値は大阪比55円安の21555円、円相場は1ドル106円30銭台での推移となるなか、これにサヤ寄せする格好から売りが先行した。寄付き直後には前日比20円安程度まで下げ幅を縮める局面もみられたが、その後円相場が1ドル105円台と円高に振れるなか、日経平均は先物主導で21555.49円まで下げている。

東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1400を超えており、全体の7割を超えている。セクターでは海運、石油石炭、水産農林、証券、ゴム製品、パルプ紙、鉄鋼が軟調。半面、その他製品、サービス、電力ガス、小売、不動産が小じっかり。指数インパクトの大きいところでは、ファナック<6954>、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>が重石に。

日経平均は売り一巡後は25日線を挟んでの推移となっているが、5日線は下回っており、調整トレンドから脱せないでいる。先物主導で下げ幅を拡大させる場面もみられているが、指数インパクトの大きいファナック<6954>、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、東エレク<8035>が揃って弱い値動きをみせているため、売り方優位の状況であろう。日銀のETF買い入れへの思惑等から下げ渋る展開になろうが、戻り待ちの売り圧力も強そうである。

一方でマザーズ指数はプラス圏で推移している。日経平均が不安定な状況の中、中小型株に個人主体の資金がシフトしているようである。決算など個別材料によるところが大きいが、好業績や売られ過ぎ銘柄等への物色意欲は強そうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)

■ドル・円は下げ渋り、本邦勢の押し目買いで

15日午前の東京市場でドル・円は下げ渋り。105円台に値を下げる場面では本邦勢の押し目買いが観測され、106円台に戻した。

前日の海外市場で米トランプ政権の保護主義的な通商政策が嫌気され、ドル売りに振れやすい展開。ドル・円は、日経平均株価が前日比約200円安を手がかりに106円を割り込み、一時105円80銭台まで弱含んだ。

ただ、国内の実需筋による買戻しがみられ、ドルはその後値を戻す展開に。また、ランチタイムの日経平均先物はマイナス圏ながら下げ幅を縮小しており、ドル・円、クロス円とも目先の日本株の反転を期待した円売りに振れそうだ。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は105円83銭から106円36銭、ユーロ・円は130円98銭から131円54銭、ユーロ・ドルは1.2365ドルから1.2384ドルで推移した。

(為替・債券アナリスト 吉池威)

■後場のチェック銘柄

・アルファクス<3814>やエージーピー<9377>など3銘柄がストップ高

※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値下がり寄与トップはファナック<6954>、同2位は東エレク<8035>

■経済指標・要人発言

・カドロー米国家経済会議(NEC)次期委員長

「(ドルが)さらに10%下落する状況は望まない」

「ドルは現状よりも若干高い水準が望ましいが、安定が重要だ」

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>

特になし

<海外>

特になし

《DM》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.