前場に注目すべき3つのポイント~国内政治リスク重石で配当志向の物色が中心に

市況
2018年3月22日 10時55分

22日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:国内政治リスク重石で配当志向の物色が中心に

■決算チェック:スカパーJは18年3月期業績予想を下方修正、期ずれ影響も業績回復待ち

■前場の注目材料:三井物、ドローン検査で協業、日立システムズと

■国内政治リスク重石で配当志向の物色が中心に

22日の日本株市場はこう着感の強い相場展開が続きそうだ。注目のFOMCでは大方の予想通り、政策金利が引き上げられたほか、パウエル議長は18年の利上げ見通しを維持した。一先ずFOMC通過によるアク抜けが意識されやすいところではあるが、国内の政治リスクへの警戒感から積極的な売買は手控えられることになりそうである。森友スキャンダルでは27日の佐川前国税庁長官の証人喚問の行方を見極めたいところであろう。

そのためFOMC通過によるアク抜けから底堅さが意識されるほか、インデックスに絡む売買からの上昇も意識される半面、国内政治リスクが上値の重石となることから、方向感は掴みづらい状況であろう。物色の流れとしては、やや内需系にシフトしやすいほか、期末接近による配当志向の物色が中心になりやすいと考えられる。

その他、日経平均が膠着の中では、個人主体の資金は中小型株にシフトしやすいであろう。週初に大きく下げていた中小型株については、祝日前には見直し買いがみられている。追証に伴う需給懸念も高まらず、引き続き見直しの流れに期待したいところである。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)

■スカパーJは18年3月期業績予想を下方修正、期ずれ影響も業績回復待ち

有料多チャンネルの衛星放送事業等を展開するスカパーJ<9412>は、18年3月期営業利益見通しを従来の170億円から150億円(前期は244億円)に引き下げている。子会社のディー・エス・エヌが防衛省から受注した衛星通信中継機能等の整備・運営事業に関連し、同じく子会社のスカパーJSATが請け負っている衛星調達業務で本事業衛星1号機の打ち上げ時期が18年3月から18年4月に遅延したことによる。また、メディア事業の加入者件数減少で視聴料収入等も減少した。修正後の営業利益見通しは市場コンセンサス(160億円強)を下回る水準だが、衛星打ち上げの期ずれによるところもあり、株価はさほどネガティブな反応を示さないだろう。現在の株価水準は直近のもち合いレンジ下限近くで、今期予想PER12台、予想配当利回り3.8%程度とバリュエーション面で割安感もあり、押し目買いの動きが見られる。しかし、業績持ち直しの兆しが見られるまでは上値の重い展開が続く可能性がある。

■前場の注目材料

・SOX指数は上昇(1407.98、+2.47)

・NY原油は上昇、(65.17、+1.63)

・日銀、大規模な金融緩和を維持

・好業績銘柄への押し目買い意欲強い

・ドル円、1ドル106円00-10銭で落ち着く

・IHI<7013>、エンジン新部品、月産240枚、欧エアバス向け拡大

・三井物<8031>、ドローン検査で協業、日立システムズと

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・10:10  国債買い入れオペ(残存期間5年超10年以下と10年超)(日本銀行)

<海外>

・09:30  豪・失業率(2月)  5.5%  5.5%

《HT》

提供:フィスコ

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