前場に注目すべき3つのポイント~直近安値水準での攻防

市況
2018年3月23日 8時37分

23日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:直近安値水準での攻防

■決算チェック:久光製薬の18年2月期営業利益は5%減と市場予想並みの公算、インバウンド需要への関心続くか注目

■前場の注目材料:住友電、光ファイバーケーブル母材、3割増産

■直近安値水準での攻防

23日の日本株市場は、米株安の流れを受けて波乱含みの相場展開になりそうだ。22日の米国市場ではトランプ政権による中国への関税策発表を控え売りが先行。長期金利の下落で金融セクターに売りが広がったことから、NYダウは700ドルを超える下落となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比520円安の20860円となり、これにサヤ寄せする格好から直近安値水準での攻防となりそうだ。

先物主導のインデックス売買の影響からオーバーシュート気味に下げる可能性が高く、売り一巡後の底堅さを見極めたいところであろう。ただし、週末要因から積極的な売買は手控えられやすいほか、来週には佐川前国税庁長官の証人喚問が予定されており、国内政治リスクに対する警戒感からも売買は手控えられるだろう。

物色の流れとしては内需・ディフェンシブ系のほか、配当志向に流れやすいだろう。また、先安感が高まるものの、期末要因からの買い戻し等も意識されるため、下値の堅さが意識されてくる可能性はありそうだ。まずはギャップ・ダウン後の直近安値水準での底堅さを見極めたいところである。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)

■久光製薬の18年2月期営業利益は5%減と市場予想並みの公算、インバウンド需要への関心続くか注目

貼付タイプの鎮痛消炎剤で最大手の久光薬<4530>の18年2月期営業利益は250億円程度と前期比5%減少したもようだと報じられている。従来予想の241億円(同8.4%減)を上回り、おおむね市場予想水準(250億円強)を確保したようだ。売上高は同3%増の1500億円程度だったようで、従来予想(微増の1470億円)を上回ったとみられている。業績を支えたのは一般用医薬品「サロンパス」シリーズで、訪日中国人観光客からの人気が追い風となり2割強の増収となったもよう。米国でも高機能製品が好調だったようだ。ただ、後発医薬品の台頭で医療用医薬品が苦戦し、最終的には営業減益になったという。今回の報道内容は市場の想定線で、大きなサプライズはない。同社株価は昨年8月ごろから上昇トレンドに入っており、今後もインバウンド需要に対する市場の関心が高まれば買われる場面が出てきそうだ。ただ、18年2月期予想ベースでPERは37倍程度あり、業績動向を考えると積極的に上値を追いにくい株価水準になりつつあることにも留意が必要だろう。

■前場の注目材料

・日銀、大規模な金融緩和を維持

・好業績銘柄への押し目買い意欲強い

・日経平均は上昇(21591.99、+211.02)

・マザーズは上昇(1199.00、+2.64)

・自社株買い 日米で加速

・住友電<5802>、光ファイバーケーブル母材、3割増産

・ANA<9202>、LCC経営資源集中、ピーチ・バニラ統合

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・10:00  営業毎旬報告(3月20日現在、日本銀行)

・10:10  国債買い入れオペ(残存期間1年超5年以下)(日本銀行)

<海外>

・特になし

《HT》

提供:フィスコ

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