話題株ピックアップ【夕刊】(2):住友鉱、新日鉄住金、三菱UFJ
■住友金属鉱山 <5713> 4,320円 -216 円 (-4.8%) 本日終値
住友金属鉱山<5713>、DOWAホールディングス<5714>、東邦亜鉛<5707>、大紀アルミニウム工業所<5702>、大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>など非鉄株が軒並み大きく売られる展開。ここ銅やアルミ市況などの下落基調が強まっており、収益環境に向かい風が意識されている。直近では、トランプ米大統領が中国製品を対象とした高関税を課す制裁措置を発表したことで、米中間の貿易戦争に発展するのではないかとの思惑も、中期的な世界景気への影響を懸念してネガティブに働いている。
■ソラスト <6197> 2,713円 -133 円 (-4.7%) 本日終値
ソラスト<6197>が大幅反落。22日の取引終了後に発表した2月度の介護サービス利用状況で、訪問介護、デイサービスともに利用者数は前年同月比で大幅に伸長したものの、前月比では2カ月連続で減少しており、利用者数の伸び悩みを警戒した売りが出たようだ。2月の訪問介護利用者数は6826人(前年同月比19.0%増)、デイサービス利用者数は7669人(同81.3%増)で、昨年10月に子会社化したベストケアの貢献もあり、特にデイサービスの利用者が増加しているが、前月比ではそれぞれ0.4%減、0.6%減と小幅ながら2カ月連続で減少している。
■ユニプレス <5949> 2,314円 -94 円 (-3.9%) 本日終値
ユニプレス<5949>が反落。全般安に加えて、SMBC日興証券が22日付で、投資評価「2」を継続し、目標株価を2900円から2600円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では18年3月期の営業利益予想を250億円、19年3月期を同260億円、20年3月期を同270億円で据え置いたものの、主要顧客である日産自動車<7201>を通して見た北米市場は懸念が払拭できていないと指摘している。
■新日鐵住金 <5401> 2,272.5円 -87 円 (-3.7%) 本日終値
新日鉄住金<5401>、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>など鉄鋼株の下げがきつい。トランプ米大統領が中国製品を対象に高関税を課すと正式に発表したことが波紋を呼び、貿易戦争への懸念から米国発の世界同時株安局面となっている。また、米国の鉄鋼、アルミニウムの輸入制限措置で日本は除外対象とならず、23日に発動される新たな関税率が日本にも適用される形になったことで、鉄鋼セクターにとっては向かい風の強い環境となった。
■三菱UFJ <8306> 685.6円 -25.5 円 (-3.6%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが安い。前日の米国株市場では、トランプ米大統領が中国製品に高関税を課す制裁措置を正式発表したことを受け、リスクオフムードが一気に高まり急落、東京市場も海外投資家などを中心とした売り圧力で下値模索の動きを余儀なくされている。米10年債利回りも前日は2.82%台に急落しており、シティグループやJPモルガンが4%を超安、ゴールドマン・サックスも3.5%下落するなど大手金融株の下げが目立った。東京市場でも米株安、長期金利急低下を受け、米国事業を展開する三菱UFJなどメガバンクに逆風が強い。
■トヨタ自動車 <7203> 6,603円 -243 円 (-3.6%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が総じて売られる展開。前日の米国株市場では、米中貿易摩擦が激化するとの懸念からNYダウが700ドルを超える下げをみせ、このリスク回避の売りが東京市場にも及んだ。また、外国為替市場ではリスクオフの流れのなか1ドル=105円台を大きく割り込む円高に振れており、これが外需セクターにとっては輸出採算悪化の懸念につながっている。特に為替感応度の高い自動車株にとって業績に対するデメリットは大きく、来期収益見通しに対する懸念から足もとは見切り売りがかさむ展開にある。
■ニトリホールディングス <9843> 18,385円 -510 円 (-2.7%) 本日終値
ニトリホールディングス<9843>は反落。22日の取引終了後に発表した3月度(2月21日~3月20日)の国内売上高で、既存店売上高は前年同月比3.7%減と2カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。3月度は、自社開発マットレス「Nスリープ」やキッチン用品の販売が引続き堅調だったほか、バスケットなどのリビング収納・整理用品や小型家電・時計などが伸長したが、昨年より祝日が1日少ないことなどが響いた。なお、祝日が1日少なかった影響は既存店で約4.4ポイント減としている。
株探ニュース