来週の株式相場見通し=下値不安解消も上値重い展開に、新年度入りで海外投資家に関心
来週(2~6日)の東京株式市場は、今週が23日の急落分をその後の戻りでほぼ盛り返したことから、下値不安は解消されつつあるものの、3月12日の取引時間中高値2万1971円を一気に奪回するような勢いのある上昇相場は期待できそうもない。ただ、名実ともに新年度入りすることで、新たな投資資金の流入への期待感はある。日経平均株価の想定レンジは2万900~2万1800円とする。
市場関係者からは「一時に比べて過度な警戒感は後退しているものの、来週も米中貿易摩擦に関連した両国の政策や要人の発言に株式相場が左右される可能性がある。また、今週売りの標的となった米ハイテクについても、底打ちの兆しはあるものの後遺症の懸念は残る。ただ、4月は過去の実績で、海外投資家が毎年日本株を買い越すケースが多い“特異月”とされており、その動向に関心が集まりそうだ」との見方が出ている。
日程面では、日銀短観3月調査、3月の新車販売台数(2日)、3月のマネタリーベース(3日)、日銀による「生活意識に関するアンケート調査」(5日)、2月の景気動向指数、2月の毎月勤労統計調査(6日)に注目。
海外では、米3月のISM製造業景況指数(2日)、米3月の新車販売台数(3日)、米3月のADP雇用統計、米3月のISM非製造業景況指数、ユーロ圏2月の失業率(4日)、米2月の貿易収支(5日)、米3月の雇用統計(6日)が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)