前場に注目すべき3つのポイント~外需セクターに短期的な値幅取り狙いの動き

市況
2018年4月4日 9時11分

4日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:外需セクターに短期的な値幅取り狙いの動き

■決算チェック:キューピーの18年11月期第1四半期営業利益は2.7%増、小幅ながら市場コンセンサス下回る

■前場の注目材料:LINE、大規模防災訓練、電脳防災コンソーシアムなど、自治体と連携

■外需セクターに短期的な値幅取り狙いの動き

4日の日本株市場は、3日の米国市場でハイテク株に買い戻しの動きが広がった流れを受けて、先物主導で幅広い銘柄に買いが先行することになろう。シカゴ日経225先物清算値は大阪比170円高の21490円であり、これにサヤ寄せする格好から、日経平均は200日線を突破し、25日線での攻防が意識されてこよう。また、指数インパクトの大きい値がさハイテク株等が日経平均を押し上げる格好となるほか、外部環境の不透明感から内需系への物色もみられており、ギャップ・アップの形で25日線を捉えてくることも考えられる。

もっとも、NYダウが反発をみせているが、足元では23500-24500ドル台でのもち合いが続いている状況である。また、米中貿易摩擦の影響を見極めたいとする模様眺めムードも強く、商いが膨らみづらい状況の中で、先物主導としたインデックス売買に振らされやすい需給状況とみられる。ただ、日経平均は下値の堅さが意識されており、新年度入りによる需給改善期待から、押し目買い意欲は次第に強まりそうである。

物色については、基本は内需系に向かいやすいと考えられるが、米ハイテク株の買い戻しの流れを受けて、外需セクターに短期的な値幅取り狙いの動きが意識されそうだ。また、日経平均が反発後にこう着となったとしても、底堅さが意識されるようであれば、センチメントの改善につながり、中小型株への物色にも向かわせよう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)

■キューピーの18年11月期第1四半期営業利益は2.7%増、小幅ながら市場コンセンサス下回る

キューピー<2809>の18年11月期第1四半期売上高は前年比3.9%増の1372億円、営業利益は同2.7%増の57.3億円となった。主にパンやお菓子に使う乾燥卵などタマゴ事業が利益拡大を牽引する格好に。同社は米国で鶏卵農家から基本的に固定価格で卵を仕入れており、米国の鶏卵相場の上昇で採算が改善した。そのほか、個別包装したカット野菜が単身者・高齢者向けに伸びているサラダ・総菜事業や主力のマヨネーズも増収増益に寄与した。なお、市場コンセンサスでは、第1四半期の売上高は1365億円、営業利益は61億円の見通しとなっており、今回の実績値はこれを小幅ながら下回った。一方、第1四半期決算では営業利益の伸びが上期の会社予想よりやや低めだったものの、足下の市場予想の高さなどを勘案すると、会社側の上期業績予想の範囲内のペースで18年11月期業績がスタートしたとみられる。本日は、前日の米国株反発などといった外部環境の後押しもあることから、同第1四半期決算が同社の株価に及ぼす影響は限定的とみられる。

■前場の注目材料

・NYダウは上昇(24033.36、+389.17)

・ナスダックは上昇(6941.28、+71.16)

・SOX指数は上昇(1302.09、+25.08)

・VIX指数は下落(21.10、-2.52)

・シカゴ日経225先物(21490、+170)

・ドル円、1ドル106円50-60銭

・NY原油は上昇、(63.51、+0.50)

・IPO活況、個人投資家の物色意欲強い

・日銀、大規模な金融緩和を維持

・LINE<3938>、大規模防災訓練、電脳防災コンソーシアムなど、自治体と連携

・JR東<9020>、中央快速にグリーン車、24年春導入

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・特になし

<海外>

・10:30  豪・小売売上高(2月)  0.3%  0.1%

・10:45  中・財新サービス業PMI(3月)  54.6  54.2

・10:45  中・財新総合PMI(3月)    53.3

《HT》

提供:フィスコ

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