印仮想通貨取引所でビットコインが流出、横領行為との声も【フィスコ・ビットコインニュース】

通貨
2018年4月17日 17時28分

インドの仮想通貨取引所コインセキュアは9日、438.318ビットコイン(17日15時時点で約350万ドル相当)が盗難被害にあったことを明らかにした。保有する資産のうち、インドルピーは無事だという。送金されたビットコインは追跡中で、同社は盗まれたビットコインに対して2000万ルピー(約30万ドル相当)の懸賞金をかけている。

同取引所は顧客への補償に関しては14日付のリリースで説明している。リリースによれば流出したビットコイン全てを回収できた場合、顧客の口座には保有していた分のビットコインが返還される予定だ。ただし、もしも回収が不可能となった場合は、流出した9日時点のレートを適用し、保有分の10%をビットコインで、90%をインドルピーで返還するという。

コインセキュアによると今回の流出は、取引所のセキュリティ責任者であるサクセナ博士が顧客向けに送金を行っていた際に発生したという。同社ではオフライン環境であるコールド・ウォレットで管理を行っていたが、顧客向けの送金の際に本来は公開されてはならない秘密鍵の情報が流出したことが今回の盗難につながったようだ。同社では博士の横領行為だとしてデリー警察のサイバー犯罪担当部署に供述調書(FIR)を提出している。

横領か否かはさておき、コインチェックによるネム(XEM)流出の事例を踏まえると、追跡中のビットコインの回収に成功するとは考えにくい。回収が不可能となれば、補償の9割はインドルピーとなる。しかし、ここで問題となるのがレートだ。同社は流出した9日時点のレートを適用するとしているが、ビットコイン価格は9日の終値約6700ドルから約8100ドル(17日15時時点)まで上昇しており、顧客から不満が爆発するのは間違いない。

また、かねてよりインドでは当局を中心に仮想通貨に否定的な声が強く、流出事件をきっかけに顧客保護を理由とした規制が加速する可能性もある。ただ、インドが占める取引シェアが比較的小さいことなどから、一連の騒動を悪材料視する動きは限定的なようだ。

《DM》

提供:フィスコ

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