大気汚染に奇策、西安市に「高さ60mの空気清浄塔」

経済
2018年4月20日 11時07分

深刻な大気汚染に悩まされている中国内陸部にある陝西省西安市はPM2.5を除去する「奇策」を編み出した。2016年8月に同市近郊に高さ60m、直径10mの「スモッグ除去塔」が建てられ、16日にテスト運用の結果が発表された。中国メディア・封面新聞が報じた。

このスモッグ除去塔は汚染された空気を吸い込んで、ろ過装置で浄化したあと、きれいな空気を送り出すという仕組み。1日あたりの処理量は約500万~1600万立方メートル。テスト運用期間中、周辺のPM2.5を10%?19%低減させたという。

太陽光発電を利用するこの巨大な「空気清浄機」の建設費用は1200万元、(約2億円)さらに毎年20万元(約342万円)の維持費が掛かる。開発者の中国科学院環境保護専門家・曹軍驥氏は1000平方キロメートルある西安では、100カ所に設置することが必要だと話した。

西安市のPM2.5の濃度は近年、100μg/m3前後と国家基準の35μg/m3を大きく上回っている。年間の半分の日数でスモッグが発生している。

「作る前に不安だった」という曹氏は、「データを見ると、良い効果を得られたと思う」とアピールした。

しかし、ネットユーザーの反応は芳ばしくない。「60メートルの上空を浄化しても、人間が呼吸する空気には効果がないのではないか」とこの発想を疑問視する声があった。「木を植えたほうがよほどコスパは良い」「中国式詐欺師の典型例だ」「研究経費をだまし取る泥棒」など批判的な書き込みが記事コメント欄に投稿された。

(翻訳編集・李沐恩)

【ニュース提供・大紀元】

《HT》

提供:フィスコ

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