日経平均は反落、センチメントはやや悪化も売り込みづらい需給状況/ランチタイムコメント

市況
2018年4月25日 12時12分

日経平均は反落。143.95円安の22134.17円(出来高概算7億株)で前場の取引を終えている。長期金利上昇を警戒した米株安の流れを受けた格好となったが、決算が本格化するなか、米キャタピラーの慎重見通しやアルファベットの弱い値動き、さらにアップルの「iPhoneX」の足元の需要に警戒が強まったことが影響。また、前日に決算を発表した日本電産<6594>が寄り付き後一時切り返す場面を見せたが、その後は大きく売り込まれていることも、慎重にさせている面もありそうだ。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1000を超えており、過半数を占めている。セクターでは機械、電気機器、石油石炭、鉱業、鉄鋼、非鉄金属が軟調。半面、電力ガス、食料品、ゴム製品、陸運、水産農林、建設、保険が小じっかりなど、内需優勢の物色だった。指数インパクトの大きいところでは、ファナック<6954>、ダイキン<6367>、東エレク<8035>が軟調。一方で大塚HD<4578>、エーザイ<4523>、テルモ<4543>、中外薬<4519>がしっかり。

日経平均は75日線をキープできず、5日線を下回ってきており、手掛けづらくさせているだろう。また、日本電産<6594>の決算反応も厳しいほか、前日に記録的な初値を付けたHEROZ<4382>のストップ安についても、センチメントを悪化させているだろう。ただし、海外投資家の需給状況に変化がみられてきており、これが売り込みづらくさせている。投資主体別売買動向では4月1週の現物と先物合算で13週ぶりに買い越しに転じると、4月2週においても買い越しとなり、2週連続での買い越しとなった。売り越し基調が続いていた海外勢の需給が買い越しに転換するなか、下げづらい相場展開が意識されてくるだろう。

足元で為替相場が円安に振れて推移しており、決算に対するこれまでの慎重姿勢も和らぐ可能性がある。武田薬品によるアイルランドの製薬大手シャイアーへの買収交渉を巡り、ロイター通信は24日、両者が大筋合意に達したと報じている。これにより円相場は円安に振れやすい需給状況がしばらく続く可能性もありそうだ。上値は抑えられるものの、海外勢の需給変化が期待されるなか、じりじりと下値を切り上げてくるようだと、次第に煮詰まり感が台頭してくることになりそうだ。(村瀬智一)

《AK》

提供:フィスコ

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