7日の米国市場ダイジェスト:NYダウは94ドル高、ハイテクセクターを中心に買いが先行

市況
2018年5月8日 7時45分

■NY株式:NYダウは94ドル高、ハイテクセクターを中心に買いが先行

7日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は94.81ドル高の24357.32、ナスダックは55.60ポイント高の7265.21で取引を終了した。投資会社バークシャー・ハサウェイ(BRKB)を率いるバフェット氏が、週末に開催された株主総会や前後のメディアへのインタビューで、大量追加取得したアップル(AAPL)のほか、アマゾン(AMZN)やグーグル(GOOGL)などハイテク大手企業を賞賛する発言を行い、ハイテクセクターを中心に買いが先行。中国が貿易摩擦問題で一部関税引き下げを示唆したことも好感され、堅調推移となった。しかし、米国が2015年に締結したイラン核合意から離脱する可能性が強まっており、トランプ大統領がイラン核合意を巡る対応について明日発表することを明らかにすると、引けにかけて上げ幅を縮小する展開となった。セクター別では、半導体・半導体製造装置や資本財が上昇する一方で食品・生活必需品小売や家庭用品・パーソナル用品が下落した。

医療サービス会社のアテナヘルス(ATHN)は、ポール・シンガー氏率いるエリオット・マネジメントが64.6億ドルの買収案を提示し大幅上昇。原油相場の上昇で、エネルギー会社のチェサピーク・エナジー(CHK)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が堅調推移。電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)は、イーロン・マスクCEOが1000万ドル相当の自社株を買い増し上昇。一方で、コーヒーチェーンのスターバックス(SBUX)は、スイスの飲料会社ネスレとの提携を発表したものの、軟調推移となった。

バフェット氏と資産家であるビルゲイツ氏は、ビットコインへの投資に否定的な見方を示した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:独経済指標悪化でユーロ弱含み

7日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円40銭から108円99銭までじり安推移し、109円09銭で引けた。ユーロ・円絡みの売りが優勢となったほか、トランプ米大統領がイラン核合意に関する米国の方針をワシントン時間8日午後2時に発表することを明らかにすると地政学的リスクへの警戒感が強まり、さらなるドル売り・円買い圧力となった。ユーロ・ドルは、1.1898ドルまで下落後、1.1938ドルまで反発し、1.1924ドルで引けた。3月の独製造業受注は市場予想に反して減少したことを受けて、欧州中央銀行(ECB)の金融政策正常化は一段と遅れるとの見方が広がりユーロ売り材料になった。ユーロ・円は、130円30銭から129円96銭まで下落した。ポンド・ドルは、1.3516ドルから1.3575ドルまで上昇した。ドル・スイスは、1.0056フランから、1.0018フランまで下落した。

■NY原油:通常取引で続伸、70.73ドル、イラン核合意に関する米国の対応を懸念

NY原油先物6月限は続伸(NYMEX原油6月限終値:70.73 ↑1.01)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日比+1.01ドルの70.73ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて70.84ドルまで買われた。イラン政府は核開発プログラムを巡る2015年の核合意を米国が順守しない場合、相応の行動に出ることを表明していることが引き続き材料視された。ただし、トランプ大統領は8日にイラン核合意に関する米国の対応を発表すると伝えており、通常取引終了後に原油先物は一時69.51ドルまで下落している。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 29.64ドル +0.34ドル(+1.16%)

モルガン・スタンレー(MS) 52.39ドル +0.99ドル(+1.93%)

ゴールドマン・サックス(GS)237.20ドル +2.26ドル(+0.96%)

インテル(INTC) 53.33ドル +0.55ドル(+1.04%)

アップル(AAPL) 185.16ドル +1.33ドル(+0.72%)

アルファベット(GOOG) 1054.79ドル +6.58ドル(+0.63%)

フェイスブック(FB) 177.97ドル +1.36ドル(+0.77%)

キャタピラー(CAT) 149.82ドル +3.45ドル(+2.36%)

アルコア(AA) 54.55ドル +0.16ドル(+0.29%)

ウォルマート(WMT) 85.47ドル -2.06ドル(-2.35%)

スプリント(S) 5.24ドル -0.04ドル(-0.76%)

《HT》

提供:フィスコ

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