明日の株式相場見通し=売り買い交錯でこう着状態、トヨタの取引時間中決算発表に関心
あす(9日)の東京株式市場は、18年3月期決算と19年3月期業績見通しの発表が佳境を迎えるなか、開示内容を評価した個別物色への期待感はあるものの、外国為替市場で3月下旬以降継続していた円安・ドル高進行トレンドに一服感が出てきたことから、輸出関連の主力銘柄に買い見送りムードが浮上しそうだ。全般地合いは売り買い交錯で、日経平均株価はこう着状態の推移となりそうだ。
市場関係者からは「あすの株式市場に影響を与える可能性のあるものとして、日本時間9日未明にも発表が見込まれるトランプ米大統領によるイラン核合意からの離脱判断がある。イランへの経済制裁再開となれば、原油価格をはじめさまざまな面での影響が想定される。次は日中韓3カ国首脳会談での北朝鮮の核・ミサイル問題や、経済面での連携に注目が集まる。さらに、トヨタ自動車<7203>が、これまで取引終了後に実施していた決算発表を9日後場取引時間中(午後1時25分)に発表することから、その内容と市場への影響に関心が高まりそうだ」との見方が出ていた。
8日の東京株式市場は、米株高などを背景にリスク選好の流れとなった。日経平均は、前場は漸次水準を切り上げ、後場に入ると伸び悩んだものの約3カ月ぶりの高値圏に浮上した。日経平均株価終値は、前日比41円53銭高の2万2508円69銭と3日ぶり反発した。
日程面では、日中韓3カ国首脳会談、3月の景気動向指数、3月の毎月勤労統計速報、7日時点の給油所の石油製品価格に注目。海外では、米4月の卸売物価指数、米3月の卸売売上高が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)