前場に注目すべき3つのポイント~中小型株に資金が向かいやすい状況
24日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:中小型株に資金が向かいやすい状況
■決算チェック:KeePer技、通期業績予想および配当予想を下方修正
■前場の注目材料:旭化成、ベトナムで年1万トン、エアバッグ用ナイロン繊維、新工場22年稼働
■中小型株に資金が向かいやすい状況
24日の日本株市場は、インデックス売買に振らされやすい相場展開になりそうだ。23日の米国市場は売りが先行したものの、FOMC議事録公表後は切り返す格好となった。この流れもあり前日の大幅な下げに対する反動も意識されやすいところであろう。一方で、昨日は指数インパクトの大きい値がさ株を中心に、CTA(商品投資顧問業者)などヘッジファンドとみられる売りが観測されるなど、売り仕掛け的な動きもみられていた。商いが膨らみづらい需給状況のなかでファンドの動きに振らされやすく、手掛けづらさが意識されそうだ。
一方で、昨日の下げで日経平均は25日線が意識されてきており、同線接近では短期筋の買戻しも入りやすく、指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>、ファナック<6954>、ダイキン<6367>、TDK<6762>辺りの動向を睨みながらの展開となろう。その中で、インデックス売買を影響に振らされづらい中小型株への物色は活発であり、日経平均の大幅な下げの割には、センチメントはそれ程悪化していないと考えられる。
昨日は仮想通貨関連の一角や防衛関連に値幅取り狙いの資金が向かうなど、個人の物色意欲は衰えていない。決算通過後に業績を再評価する動きも広がりが見られている。米朝首脳会談の行方のほか、月末に向けたインデックスイベントから商いが膨らみづらい需給状況が続き、ファンドによる仕掛け的な動きが警戒されるなか、より中小型株に資金が向かいやすい状況だろう。
(村瀬 智一)
■KeePer技、通期業績予想および配当予想を下方修正
KeePer技<6036>は23日、通期業績予想および配当予想の下方修正を発表。第3四半期の1月、2月の非需要期において降雪などの影響や、年末から年初にかけてのガソリンなどの燃料油の高騰の影響によりキーパーLABO運営事業、キーパー製品等関連事業いずれにおいても業績予想を下回った。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(24886.81、+52.40)
・ナスダックは上昇(7425.96、+47.50)
・SOX指数は上昇(1373.95、+6.98)
・VIX指数は低下(12.58、-0.64)
・日銀が大規模緩和継続
・好業績銘柄に押し目買い
・米長期金利が低下
・旭化成<3407>、ベトナムで年1万トン、エアバッグ用ナイロン繊維、新工場22年稼働
・マークラインズ<3901>、車部品、コスト低減提案、他社と比較し分析
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・10:30 桜井日銀審議委員が講演
<海外>
・特になし
《FA》
提供:フィスコ