話題株ピックアップ【夕刊】(1):日本オラクル、レノバ、ガンホー

注目
2018年6月27日 15時14分

■日本オラクル <4716>  9,310円  +1,020 円 (+12.3%)  本日終値  東証1部 上昇率2位

日本オラクル <4716> が急反発。26日大引け後に発表した18年5月期の経常利益(非連結)が前の期比6.6%増の559億円に伸び、7期連続で過去最高益を更新したことが買い材料視された。データ量増加に伴うシステム対応やITシステム基盤統合の需要が増加するなか、通信、公共公益、製造分野などでデータベース管理ソフトの大型案件を獲得したほか、クラウドサービスの受注も伸びた。業績好調に伴い、従来未定としていた前期の期末一括配当は121円(前の期は114円)実施するとしたことも支援材料となった。なお、19年5月期の業績見通しは非開示とした。

■レノバ <9519>  1,490円  +140 円 (+10.4%)  本日終値  東証1部 上昇率4位

レノバ<9519>が急反発。26日の取引終了後、同社が参画する苅田バイオマス発電事業が、6月22日にプロジェクトファイナンスを組成したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同事業は、同社や住友林業<1911>、ヴェオリア・ジャパン(東京都港区)、九電みらいエナジー(福岡市中央区)、三原グループ(福岡県苅田町)が共同で進めているプロジェクトで、100%木質バイオマスを燃料とした出力規模約75メガワットの発電事業であり、同種の発電所としては国内最大クラス。今回の融資関連契約の締結に伴い、レノバは今期業績で苅田バイオマスエナジーから事業開発報酬を受け取ることになるが、現時点では今期業績への影響は軽微としている。

■ガンホー <3765>  299円  +21 円 (+7.6%)  本日終値

ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が後場急動意。この日正午ごろ、レベルファイブ(福岡市中央区)とのスマートフォン向け共同開発タイトル「妖怪ウォッチワールド」をリリースしたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同アプリは、「妖怪ウォッチ」5週年を記念した開発したタイトルで、GPSを使って全国に放たれた妖怪を仲間にしていく妖怪探索位置ゲーム。米グーグルがマップAPIやサーバーで開発協力しており、日本の各地に出現する妖怪を探しバトルするという内容だという。

■ソネットMN <6185>  5,210円  +280 円 (+5.7%)  本日終値

ソネット・メディア・ネットワークス<6185>が大幅反発。この日、DSP「Logicad」において、ディーアンドエム(東京都新宿区)が保有する消費者パネルデータとの連携を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。D&Mは月間アクティブユーザー数120万人を超える大規模な消費者パネルネットワークへのアンケートを通じて、性別、居住地、商品・サービスの保有や使用経験のほか、情緒的なデータなど、ユーザーに属するデータベースを構築している。また、保有する属性項目数は最大2000に達していることから、今回の連携により、より緻密かつ精度の高いターゲティングが可能になるとしている。

■ライトオン <7445>  1,082円  +48 円 (+4.6%)  本日終値

ライトオン <7445> が続伸し、年初来高値を更新した。26日大引け後に発表した18年8月期第3四半期累計(17年9月-18年5月)の経常損益(非連結)は17.1億円の黒字(前年同期は6.5億円の赤字)に浮上して着地したことが買い材料視された。不採算店舗の閉鎖を進めたうえ、在庫管理精度の向上による値下げ販売の抑制なども奏功し、採算が大きく改善した。通期計画の11.5億円をすでに49.4%上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■栗田工業 <6370>  3,190円  +135 円 (+4.4%)  本日終値

栗田工業<6370>が大幅続伸。SMBC日興証券は26日、同社株の投資評価を「2」から「1」へ引き上げた。目標株価は3800円から4000円に見直した。20年3月期にかけて水処理装置事業の採算改善が大きく進むことなどを評価している。具体的には(1)採算の高い超純水供給事業の増収、採算改善が見込まれること(2)液晶の大型投資は前期で一巡も半導体・電子部品顧客の投資はヒストリカルでみれば高水準が継続するとみられ、電子産業向け装置事業の採算改善は継続するとみること――を挙げている。同証券では19年3月期の連結営業利益は前期比15%増の259億円(会社予想240億円)、20年3月期の同利益は292億円と予想している。

■トリドール <3397>  2,695円  +106 円 (+4.1%)  本日終値

トリドールホールディングス<3397>が5日ぶりに反発。同社はきょう、ハワイのローカルフード「ポケ」の飲食チェーン「ポケワークス」に出資すると発表。これを受け、将来性に期待した買いなどが流入したようだ。「ポケワークス」は、2015年に米ニューヨーク州で第1号店をオープンし、現在は全米8州とカナダで19店舗を展開。同ブランドは米国内で多数メディアに取り上げられるなど注目度が高く、既に多くのフランチャイズ出店の申し込みを受けているといい、将来的には米国内400店舗の出店を目指している。

■メルカリ <4385>  4,710円  +165 円 (+3.6%)  本日終値

メルカリ<4385>が続伸。19日に東証マザーズに新規上場し初値5000円をつけた。ただ、上場2日目以降は売り先行となり4日続落を記録しており、前日に上場後、終値ベースで初めて上昇した。上場7日目にあたるこの日は5000円を意識する展開となっている。特に、全般相場が先行き不透明感から軟調展開となるなか、足もとでは直近IPO銘柄を見直す動きが出ていることも追い風となったようだ。

■弁護士ドットコム <6027>  2,582円  +62 円 (+2.5%)  本日終値

弁護士ドットコム<6027>が4日ぶりに反発。26日の取引終了後、同社が提供する日本初のWeb完結型クラウド契約サービス「クラウドサイン」について、ダイワボウ情報システム(大阪市北区)と提携し、ダイワボウ情報による販売を開始したと発表しており、拡販スピードの加速化を期待した買いが入った。クラウドサインは、契約書の作成から締結、保管までWeb上で行うことができるクラウド契約サービス。従来、書面で契約締結する際に発生していた郵送代や紙、インク代などのコストが削減できるほか、契約締結を簡単かつスピーディーに実施することができるのが特徴で、導入企業数はサービス開始2年半で2万社を突破し、累計契約締結件数は25万件を突破しているという。今回の提携により、ダイワボウ情報は販売店としてクラウドサインの取り扱いが可能となり、販売体制の強化につながるとみられている。

■エムティーアイ <9438>  615円  +12 円 (+2.0%)  本日終値

エムティーアイ<9438>が反発。この日、タンパク質の抗原部位を自動で予測する、エピトープ(抗体が結合するタンパク質の部位)解析システム「MODELAGON(モデラゴン)」を開発し、7月から提供すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同システムは、エピトープ解析の専門家や研究者などが数時間から数日かけて行っていた解析を完全自動化し、わずか数秒でエピトープを予測し最適な抗原ペプチドの提示を実現。また、機械学習機能によりデータが蓄積されることで、予測精度が向上するとしている。同社では同製品の開発により、高度な専門知識がなくても短時間で特定の抗体が結合するタンパク質の部位の解析が可能となり、分子標的薬やコンパニオン診断薬などの構造デザインや、候補選択への活用により、創薬研究の加速・効率化につながることが期待できるとしている。

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