明日の株式相場見通し=原油高などで主力株は軟調、中小型株に個人の買い継続
あす(28日)の東京株式市場は、米中貿易摩擦への警戒感や、トランプ米大統領による世界各国へのイラン産原油の輸入停止要請に伴う原油価格上昇懸念が継続することから、輸出関連の主力銘柄や原油高で打撃が予想される銘柄への売りは継続しそうだ。ただ、一方で直近IPO銘柄の堅調な株価形成を手掛かりに新興市場や、東証1、2部の中小型への個人投資家の買い意欲は持続しそうだ。
市場関係者からは「きょうは、トランプ米大統領によるイラン産原油の輸入停止要求が原油市況の急騰を招き、空運、海運などの輸送関連や、非鉄金属など燃料価格上昇が収益圧迫につながる業種の銘柄が売られた。ただ、一方できょうの日経平均株価の下落幅70円のうち30円程度は、6月・12月期決算企業の配当権利落ち分とみられている。また、東証株価指数(TOPIX)は小幅続伸で、東証1部の値上がり銘柄数は1208と、値下がり銘柄数801(変わらずは72銘柄)を大きく上回り、中小型株の堅調さが目立った」との見方が出ていた。
27日の東京株式市場は、米国と主要諸国との貿易摩擦問題やトランプ政権によるイラン産原油の輸入停止要求などが重荷となり、日経平均株価は軟調に推移した。終値は、前日比70円23銭安の2万2271円77銭と反落した。
日程面では、5月の建設機械出荷額、株主総会集中日に注目。海外では、EU首脳会議(29日まで)、米1~3月期のGDP確定値が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)