前場に注目すべき3つのポイント~自律反発意識も戻り待ちの売り仕掛けを警戒

市況
2018年7月3日 8時45分

3日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:自律反発意識も戻り待ちの売り仕掛けを警戒

■決算チェック:イーサポートリンク、第2四半期業績予想を上方修正

■前場の注目材料:三菱ケミHD、電解液、宇部興産と全面統合で新会社、20年度

■自律反発意識も戻り待ちの売り仕掛けを警戒

3日の日本株市場は自律反発が意識されるが、市場参加者が限られるなかで、神経質な相場展開になりそうだ。2日の米国市場は、貿易摩擦懸念からアジア・欧州株がほぼ全面安となった流れから売りが先行したが、その後はハイテク株主導でじりじりと切り返す展開だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比100円高の21840円となり、前日後場からの大幅な下げに対する自律反発が意識されそうである。円相場は1ドル110円80銭台と横ばい推移をみせている。

ただし、昨日の一時500円を超える急落によって需給状況は悪化しており、戻りの鈍さが意識される局面においては、売り仕掛け的な動きが出やすいと考えられる。また、米国市場は4日が独立記念日で休場となるが、3日については短縮取引となることもあり、海外勢のフローは限られるとみられる。薄商いの中を、先物主導のインデックス売買に振らされやすい状況は続きそうである。

昨日は心理的な節目の22000円を割り込むと、ポジション圧縮の流れが強まっている。米中貿易摩擦を巡って、企業が投資案件を先送りすることで景気拡大ペースが鈍ることへの警戒があるなか、節目を割り込んだことから短期筋の売り仕掛け的な動きもあったとみられる。また、宮内庁は、天皇陛下にめまいと吐き気の症状があり、しばらくの安静と経過観察が必要と診断されたと発表。天皇陛下の症状を不安視するリスク回避の動きもあったとみられる。

日経平均は直近安値を下回り、一目均衡表では雲下限に接近している。調整幅としては十分であり、目先的には踏ん張りを見せてくるかを見極めたいところ。とはいえ、急ピッチの下落で需給状況は悪化していることを鑑みると、しばらくは戻り待ちの売り仕掛けに注意が必要である。

(村瀬 智一)

■イーサポートリンク、第2四半期業績予想を上方修正

イーサポートリンク<2493>は2日、第2四半期業績予想の修正を発表。営業利益は0.29億円と、従来の0.40億円の赤字から黒字に転換した。人件費、経費などのコスト削減に努めたこと、一部の計画案件が下期に延期したこと等により、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益が、それぞれ黒字に転換する見込み。

■前場の注目材料

・NYダウは上昇(24307.18、+35.77)

・ナスダックは上昇(7567.69、+57.38)

・SOX指数は上昇(1321.81、+8.11)

・VIX指数は低下(15.60、-0.49)

・シカゴ日経225先物は上昇(21840、大阪比+100)

・1ドル110円80-90銭

・日銀が大規模緩和継続

・三菱ケミHD<4188>、電解液、宇部興産<4208>と全面統合で新会社、20年度

・大和ハウス<1925>、豪米で住宅開発、テキサスに高層賃貸、シドニーは1500区画造成

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・特になし

<海外>

・10:30 豪・貿易収支(5月) 12.00億豪ドル 9.77億豪ドル

・10:30 豪・小売売上高(5月) 0.3% 0.4%

・10:45 中・財新サービス業PMI(6月) 52.7 52.9

・10:45 中・財新総合PMI(6月)  52.3

《HT》

提供:フィスコ

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