日経平均は大幅続伸、円安やファーストリテ急伸で一時22500円台回復だが/ランチタイムコメント

市況
2018年7月13日 12時20分

日経平均は大幅続伸。295.17円高の22483.13円(出来高概算5億9000万株)で前場の取引を終えている。

12日の米国市場でNYダウは反発し、224ドル高となった。ナスダック総合指数はおよそ3週間ぶりに過去最高値を更新した。トランプ政権による中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)への制裁解除を受けて米中貿易摩擦への警戒感が後退したほか、4-6月期の企業決算に対する期待も相場を押し上げた。円相場は米6月消費者物価指数の上昇などから1ドル=112円台後半に下落しており、本日の日経平均は米株高や円安を好感して209円高からスタートした。指数寄与度の大きいファーストリテ<9983>が好決算を受けて株価急伸したほか、ソフトバンクG<9984>も連日で買い優勢となり、前場の日経平均は22530.19円(342.23円高)まで上昇する場面があった。

個別では、ファーストリテが6%高で前場を折り返した。第3四半期決算が市場予想を上回った。東海カーボ<5301>も6%近い上昇。ソフトバンクGは11日続伸となっており、取引時間中の年初来高値を更新した。その他売買代金上位では任天堂<7974>、ソニー<6758>、エーザイ<4523>、ファナック<6954>などが堅調で、トヨタ自<7203>は小高い。また、Gunosy<6047>がストップ高を付け、東証1部上昇率トップとなっている。一方、安川電<6506>が朝高後に値を崩し4%安。足元の受注減速がネガティブ視されているようだ。KDDI<9433>や出光興産<5019>もさえない。セクターでは、サービス業、繊維製品、精密機器などが上昇率上位で、その他も全般堅調。下落したのは石油・石炭製品など3業種のみだった。

為替の円安進行が追い風となったほか、ファーストリテが1銘柄で110円近い押し上げ要因となったこともあり、前場の日経平均は一時300円を超える上昇を見せた。上値抵抗として意識されていた25日移動平均線を上回り、一段の戻りへ期待が高まりそうな局面ではある。ただ、朝方の買いが一巡した後の日経平均は22500円手前でこう着感の強い展開となっている。アジア市場で中国・上海総合指数が反落し、足元では円安進行も一服しているとあって、上値を追う手掛かり材料には乏しい。週明け16日は海の日で休場となるため、連休を前にポジションを一方向に傾けづらい面もあるだろう。

ファーストリテの株価急伸で内需・ディフェンシブ系の好業績株は改めて買いを集めやすいところだ。しかし、安川電の決算評価から設備投資関連を中心とした外需関連株の先行きには慎重な見方が出てくる可能性がある。米中を中心に対立が続く通商問題の動向や、減速が懸念される中国景気の動向などを冷静に見極めたい。(小林大純)

《AK》

提供:フィスコ

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