【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 買い姿勢を強める外国人、サマーラリーの鼓動
「買い姿勢を強める外国人、サマーラリーの鼓動」
●3度失敗も、2万3000円クリアは近い?
東京市場は順調に回復中だ。7月5日に日経平均株価が一瞬2万1500円を割り込んだ時には、当然のようにさらなる下落を懸念する声が多かったが、幸いそこから急回復、18日には2万2949円の高値があった。
実はこの水準は、大きな意味を持つ。
直近の日経平均は5月21日に2万3050円、6月12日に2万3011円の高値をつけているからだ。
7月18日には前述したようにこれらに届かなかったものの、ほぼ肩を並べたことになるが、問題は3回とも2万3000円を上抜けなかったことだ。
3度目の正直ということばがあるが、その通りにはいかず3度目もクリアできなかっただけに、2万3000円が分厚い壁になっていることが証明された格好だ。
同ラインで3回もはね返されると、当然よほどのことでもない限り突破は難しい。こんな見方になって当然だが、このような場合、大抵しばらく待つと願いが実現する。
そんなバカな、ということになるかもしれない。しかし、ぜひここで注目していただきたいデータがある。
-4306億円
-2857億円
-313億円
これらの数字をなんだと思われるか。6月第3週から7月第1週にかけての外国人投資家の売買動向だ。売り越し金額が週ごとに小さくなっていることがお分かりだろうか。
●米株高が外国人リスクオンの背を押す
この先をどう読むべきか? 常識的な見方からは、さらに売り越し金額が縮小し間もなく買い越しに転じる。こう読める。
米国株式市場がNYダウ、NASDAQ ともに騰勢を取り戻し、NASDAQに至っては史上最高値を更新したばかりとなっているほどだからだ。
こんな状況になると、当然、投資意欲は旺盛になる。そこで、日本株も買ってみるか、となる。少なくとも私が外国人投資家ならばこんな思いから日本株を買いはじめる。
では、具体的にどんな銘柄を狙うか。まずは7月5日、前日発表された第1四半期の業績が好調ではあったものの、期待に届かなかったとの理由で大きく売り込まれた良品計画 <7453> だ。株価はすでに戻り歩調にあり、さらに買い戻しが続くと見る。
ハードディスク外販首位で、黒鉛電極、アルミ圧延品にも強い昭和電工 <4004> も真価がまだ正当に評価されているとは言い難いため、買いが入りそうだ。
トラックの運転手不足からフェリーによる運搬が盛り返しつつあることから、中国塗料 <4617> だ。この会社は船舶用塗料で首位だからだ。
日中米で醤油の需要が着実に拡大中ながら、株価が6月下旬から急落してしまったキッコーマン <2801> も見直される方向にあり、蘇生基調は変わらずと見てよい。
やや小型の銘柄では、ゼンリン <9474> がある。地図情報首位であり、住宅地図では唯一の存在だけに継続的な需要増が見込め、株価も期待が持てる。
そして、毎度お馴染みの武田薬品工業 <4502> だ。戻り高値圏での足踏み状態での投資は成功確率が高いといえる。
最後に新興銘柄にも目を向けておくと、工事現場の標識や掲示板などの製造販売に強いセフテック <7464> [JQ]が魅力的だ。
2018年7月20日 記
株探ニュース