マイクロソフト、マイニング不要の新たなイーサリアム商品を発表【フィスコ・ビットコインニュース】

通貨
2018年8月9日 14時27分

ソフトウェア業界大手マイクロソフトが、業種を超えて柔軟に利用できるよう企業向けにカスタマイズされたイーサリアム(Ethereum、通貨単位ETH)のブロックチェーンをブロックチェーン・アズ・ア・サービス(BaaS)の新商品として発表した。

同商品「イーサリアム・プルーフ・オブ・オーソリティ・オン・アジュール(Ethereum Proof-of-Authority on Azure)」は7日に発表された。このイーサリアムのブロックチェーンでは、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)というコンセンサス・アルゴリズムは採用していないため、企業はマイニング(仮想通貨の新規発行や取引承認に必要となる計算作業)を必要とせずにブロックチェーン上にアプリケーションを構築できる。

PoWは不特定多数が参加するオープンなネットワークで仮想通貨のセキュリティを促進するという目的ではうまく機能するが、プライベートなネットワーク環境を前提とする場合、マイニングによってマイナーが新規発行された仮想通貨を得たとしてもその仮想通貨の価値は限定的となるため、マイニングを行うインセンティブが乏しい。

マイクロソフト社の新商品では、企業用のブロックチェーン・ネットワーク上では参加者はお互いにすでに信頼関係を構築しているため、管理(ガバナンス)とネットワークの運用とを分けて考えることでPoWを採用しないという決断をしたと同社のエンジニアであるコーディー・ボーン氏は説明している。

このため同製品には、ネットワークの管理権や投票権を他のネットワーク参加者に委譲するために利用する「ガバナンスDApp(Governance DApp)」と呼ばれる分散アプリケーションが搭載されている。これによって、すべてのネットワーク参加者が継続的にネットワークでの取引の正当性を確認するための合意形成に参加できる。

マイクロソフト・アジュール(マイクロソフトのクラウドプラットフォーム)では、オリジナルのPoW基盤のイーサリアム商品に加えて、この新たなコンセンサスモデルを採用した商品が利用できることになる。

《SI》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.