話題株ピックアップ【夕刊】(1):日農薬、マネックスG、昭和シェル
■日本農薬 <4997> 767円 +100 円 (+15.0%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
日本農薬<4997>がストップ高。21日取引終了後、同社に対しADEKA<4401>がTOB(株式公開買い付け)を実施し連結子会社化することを発表、TOB価格は900円と前日終値より35%高い水準で、これにサヤ寄せする展開となった。買い付け期間は9月19日まで。また、ADEKAを引受先とする2089万5600株の第三者割当増資も実施する。ADEKAは化学品と食品部門を2本柱としているが今回の子会社化により日本農薬が有する技術との相乗効果を高める目的。
■やまや <9994> 2,955円 +312 円 (+11.8%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
イオン系酒類専門チェーンのやまや <9994> が急騰。21日大引け後、株主優待制度を新設すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いが向かった。毎年3月末時点と9月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、自社店舗「やまや」で利用できる株主優待商品券3000円分をそれぞれ贈呈する。
■スクロール <8005> 863円 +72 円 (+9.1%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
カタログ通販を展開するスクロール <8005> が大幅反発。21日大引け後、7月の売上高が前年同月比30.5%増の15億円に拡大したと発表しており、これを好感する買いが向かったようだ。今期に入り4ヵ月連続で2ケタ増収を達成した。4-7月の累計では前年同期比25.0%増の51.1億円となった。足元の好調な業績が評価材料となっている。なお、7月31日に発表した19年3月期第1四半期(4-6月)経常利益は前年同期比58.9%増の11.4億円だった。上期計画の12.5億円に対する進捗率は91.3%に達しており、業績上振れが期待される状況にもある。
■GAテクノ <3491> 9,080円 +720 円 (+8.6%) 本日終値
7月25日に東証マザーズ市場に新規上場したGA technologies<3491>が6日ぶりに反発。今月2日につけた上場来高値1万2640円から前日安値7500円まで約4割調整しており、値ごろ感が意識されたもよう。また、きょう朝方に、中古不動産流通ポータルサービス「Renosy(リノシー)」サイト内で物件ごとにユーザーの信用力に即した資金計画が表示される「住宅ローンシミュレーター」の提供を開始すると発表したことも買い手掛かりとなっているようだ。「住宅ローンシミュレーター」は、フィンテックを活用した住宅ローンコンサルティングサービスを提供するMFS(東京都千代田区)の住宅ローン借り入れ可能額推定サービス「モゲスコア」と、「Renosy」とのサービス連携によって実現。業界初の試みとして、ユーザーの信用力を加味しながら、検索物件ごとに必要な自己資金や毎月の返済計画などの不動産購入にかかる資金計画を提案する。
■日本電子 <6951> 1,072円 +82 円 (+8.3%) 本日終値
日本電子<6951>が3日ぶりに急反発。同社は21日、名古屋大学などとの共同研究で、自動車排気ガス浄化触媒の原子レベルでの計測・観察に成功したことを明らかにしており、これが買い手掛かりとなったようだ。これは名古屋大学が10日に発表しているもので、同大学未来材料・システム研究所の武藤俊介教授、荒井重勇特任准教授、トヨタ自動車<7203>、日本電子の研究グループが、電子顕微鏡内で自動車の排気ガス浄化触媒の酸化還元反応の様子を原子レベルで記録すると同時に、触媒反応で生成・転換されるガスを実時間で検出することに成功。これにより、今後の触媒開発に大きく貢献するさまざまな応用成果が期待されているという。
■マネックスグループ <8698> 550円 +31 円 (+6.0%) 本日終値
21日、マネックスグループ <8698> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.86%にあたる500万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は8月22日から8月31日まで。
■インフォコム <4348> 3,400円 +190 円 (+5.9%) 本日終値
インフォコム<4348>が3日ぶりに反発。21日の取引終了後、東京証券取引所に対して本則市場への変更申請を行ったと発表しており、これを好材料視した買いが入った。なお、東証の承認が受けられるかどうか、また時期については不確定としている。
■昭和シェル石油 <5002> 2,125円 +100 円 (+4.9%) 本日終値
昭和シェル石油<5002>、JXTGホールディングス<5020>など買い優勢の展開。ここ原油市況が再び上昇基調を強めてきた。前日のWTI原油先物価格は92セント高の1バレル=67ドル35セントと4日続伸、これを受けて米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が買い優勢の展開となっており、東京市場でも原油市況と連動しやすい石油関連株の株価を刺激した。
■アカツキ <3932> 3,260円 +145 円 (+4.7%) 本日終値
アカツキ<3932>が3日ぶりに反発。この日、スペインのプロフェッショナル・イースポーツ・リーグ社(PEL、カタルーニャ州)の株式を取得して子会社化し、eスポーツリーグ「LPE(リーグ・オブ・プロフェッショナル・イースポーツ)」を設立・運営すると発表したことが好感された。「LPE」は、PEL社が設立したプロスポーツチームだけが参加できるeスポーツリーグ。複数ゲームタイトルを採用した通年リーグで、リーグ戦やカップ戦を行うとしており、FCバルセロナ(スペイン)やアヤックス(オランダ)、ガラタサライ(トルコ)、サントスFC(ブラジル)、東京ヴェルディ(日本)など世界各国のプロサッカーチームが参加を表明しているほか、サッカー以外の有力スポーツチームとの協議も進行中という。同社では今後、プロスポーツとゲームを融合させた「LPE」の運営をサポートするとともに、アジアにおける事業開発パートナーとして、eスポーツ市場のグローバルな成長を牽引するとしている。
■三精テクノロジーズ <6357> 1,588円 +70 円 (+4.6%) 本日終値
舞台設備、遊戯機械大手の三精テクノロジーズ<6357>は大幅高で4日続伸。株価指標面ではPER11倍水準、PBR1.0倍台と割安水準にある。同社は9日、19年3月期の第1四半期(4~6月)連結決算を発表した。売上高は115億2600万円(前年同期比85.9%増)、経常利益は7億5200万円(同51.8%増)、最終利益は4億8200万円(同45.9%増)の大幅な増収増益となった。製品製造関連では、買収したオランダの遊戯機械メーカーVekoma社の業績が大きく寄与したことや、舞台設備部門で大型の公共ホールや大規模コンサートが堅調に推移していることが貢献している。
株探ニュース