米国株式市場見通し:カナダや中国との通商交渉を注視

市況
2018年9月8日 15時44分

来週も引き続き、カナダとの北米自由貿易協定 (NAFTA) を巡る再交渉に注目が集まりそうだ。トランプ大統領に対する3か国でのNAFTA維持を求める圧力が強まるなか、カナダ側は合意を急がない姿勢を示しており、今後の交渉を注視したい。先週に、中国からの輸入品2670億ドル相当に対する新たな関税引き上げ策が浮上しており、引き続き貿易摩擦を巡る先行き不透明感が株価の重しとなる状況が続きそうだ。

来週は、現地時間の12日より開催されるアップルの新製品発表会や、これを受けた株価動向に注目が集まりそうだ。同社株価は、7月31日に発表した四半期決算で「iPhone X」の好調が継続して平均販売価格(ASP)を押し上げたことから上昇基調にある。iPhone全体の販売台数の伸びは頭打ちとなりつつあるが、現行機種でも「iPhone 8/8 plus」よりも「iPhone X」が選好されているように、新型iPhoneも販売価格の高い「iPhone X」後継機への買い替え需要が大きく、好業績を維持するとの見方が広がっている。

発表会では、「iPhone X」の更新版である5.8インチ型有機ELディスプレー搭載機種に加え、より高額の6.5インチ型有機ELディスプレー搭載機種と、より低価格の6.1インチ型液晶ディスプレー搭載機種の発売が予想されている。また、新型Apple watchやMac Bookの新製品発表も噂されており、10-12月のホリデーシーズンに向けてiPhoneユーザーの買替需要を刺激するような機能を備えているかが焦点だ。

経済指標では、8月生産者物価指数(12日)、8月消費者物価指数(13日)、8月輸入物価指数(14日)、8月小売売上高(14日)などの発表が予定されている。12日にはFOMCでの基礎資料となるベージュブック(地区連銀経済報告)の発表が予想されている。7月の小売売上高は予想を上振れ、衣料品の購入や外食消費が増えるなど消費意欲の高まりが示されており、今月も良好な内容が予想される。

(Horiko Capital Management LLC)

《SK》

提供:フィスコ

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