話題株ピックアップ【夕刊】(1):スルガ銀、ブレインP、クスリアオキ
■スルガ銀行 <8358> 620円 +100 円 (+19.2%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
スルガ銀行<8358>がストップ高。シェアハウス投資に絡む不正融資問題で株価を急落させ、1000円前後から9月14日には478円の安値に売り込まれた。ただ、足もとはリバウンド狙いの買いに厚みが加わってきた。信用取組は直近の信用倍率が0.81倍と売り長で、全体相場のセンチメント改善も買い戻しを誘発した。
■エムティジェネックス <9820> 42,000円 +4,850 円 (+13.1%) 本日終値
エムティジェネックス<9820>の上昇が異彩を放っている。同社は森トラスト傘下の住宅リニューアル関連商社で、光通信<9435>なども大株主に入っている。19年3月期は営業利益段階で前期比12.7%減の2億2000万円を計画しているが、第1四半期(18年4~6月期)時点で営業利益は6800万円と前年同期を3割上回り、対通期進捗率も30%を超えている。もっとも株価はファンダメンタルズとはかけ離れた需給相場の様相を呈しており、初動時の2000円台前半から2カ月半で既に17倍強に大化けしている。
■ブレインパッド <3655> 5,480円 +525 円 (+10.6%) 一時ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率9位
ブレインパッド<3655>が一時ストップ高となる異彩人気となった。株価は最高値圏を舞い上がる展開となっている。米国を中心に世界的に人工知能(AI)関連投資の流れが強まっており、ディープラーニング分野で先駆する同社株に海外ファンド筋などを中心に大口の買いが流入している。クラウドサービスやRPA(業務のAI化)などの市場拡大が加速するなか、株式市場でもIT投資の2大テーマとして盛り上がりをみせており、その両方で優位性を持つ同社株は一段と存在感を高めている。今春から経営効率化を支援する4つのサービスプランで構成される「+AI(プラスエーアイ)」を展開し、顧客企業の需要取り込みを進め、既に業績は18年6月期以降加速的な成長期に突入。前期営業利益は4倍化したが、今、来期も2ケタ利益成長が見込まれている。RPA分野は膨大な事務作業をともなうメガバンクをはじめ銀行業界で導入が本格化しており、RPAソフト拡充に力を注ぐ同社にもビジネスチャンス拡大への道筋が開けている。
■クスリアオキ <3549> 8,660円 +610 円 (+7.6%) 本日終値
クスリのアオキホールディングス<3549>は大幅反発。20日の取引終了後に発表した第1四半期(5月21日~8月20日)連結決算が、売上高617億1200万円(前年同期比13.4%増)、営業利益35億2300万円(同7.6%増)、純利益24億9900万円(同6.6%増)と増収増益となったことが好感された。ドラッグストアを16店舗出店しドミナント化をさらに推進したことに加えて、ドラッグストア併設調剤薬局を8店舗出店したことが寄与した。また、5店舗の全面改装を実施するなど既存店の活性化に注力したことも貢献した。なお、19年5月期通期業績予想は、売上高2570億円(前期比16.1%増)、営業利益131億2400万円(同10.6%増)、純利益93億円(同5.4%増)の従来見通しを据え置いている。
■ジャパンマテリアル <6055> 1,485円 +97 円 (+7.0%) 本日終値
ジャパンマテリアル <6055> が急伸。20日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の64億円→77億円に20.3%上方修正。増益率が7.7%増→29.6%増に拡大し、従来の6期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。半導体工場向け供給配管設計施工の受注が想定より増加することが寄与。特殊ガス販売や半導体製造装置のメンテナンスが伸びることも上振れに貢献する。
■神戸物産 <3038> 6,000円 +360 円 (+6.4%) 本日終値
20日、神戸物産 <3038> が10月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。
■三櫻工業 <6584> 820円 +39 円 (+5.0%) 本日終値
三桜工業<6584>は続急伸。同社の800円台回復は5月16日以来約4カ月ぶり。同社は世界的に需要拡大傾向にあり、電気自動車(EV)向け動力源としても実用化が期待される全固体電池分野への展開に注力している。今月11日に、独自技術で全固体電池分野開発を手掛ける米コロラド大学発のベンチャー企業ソリッド・パワーに出資したことを発表、これが株高の原動力となっている。全固体電池は現行のリチウムイオン電池の電解液の部分を固体材料に変え、すべての部材を固体化された電池。発火リスクの解消やコンパクト化で優位性を持ち、電気貯蔵能力にも優れ、EVの航続距離延長や長寿命化を実現する次世代2次電池として期待されている。そのなかソリッド・パワーは昨年12月にBMWとパートナーシップ契約を結び、EV用全固体電池の開発を進めており、今回の三桜工の出資は同分野における収益機会につながるものとして、投機筋の食指を動かしている。
■エフ・シー・シー <7296> 3,430円 +155 円 (+4.7%) 本日終値
エフ・シー・シー<7296>が反発。東海東京調査センターが20日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を3680円から3900円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同センターでは、フォードやGM向けAT(自動変速機)用クラッチでは量産が進むにつれて収益が拡大中であり、そのペースは同センターならびに会社側想定を上回ると評価。また、米国での先行投資は本格的な回収期に入ったと見込まれるとしている。
■古河電気工業 <5801> 3,940円 +175 円 (+4.7%) 本日終値
古河電気工業<5801>が6連騰。今年春先から株価は一貫して調整色を強めていたが、きょうは3月下旬以降初めて75日移動平均線を上回り、底入れの兆しをみせている。光ファイバーが好調なほか、中国で在庫調整が進む光伝送部品も回復傾向にある。前日に耐熱性に優れた無酸素銅条「GOFC」の増産体制を整えたことを発表、これも足もとの株価を刺激している。
株探ニュース