話題株ピックアップ【夕刊】(2):DNC、東エレク、三菱UFJ

注目
2018年9月27日 15時15分

■ダイキョーニシカワ <4246>  1,314円  -56 円 (-4.1%)  本日終値

ダイキョーニシカワ<4246>が急落。SMBC日興証券は26日、同社株の目標株価を1850円から1550円に引き下げた。投資評価は「2」を継続した。同社は、広島県を地盤にバンパーなどの自動車部品を手掛ける。マツダ<7261>向けビジネスの成長性などが評価されてきたが、同証券では西日本豪雨の影響を織り込み業績予想を下方修正。19年3月期の連結営業利益は180億円から155億円(会社予想148億円)に見直した。ただ、豪雨災害の影響が一巡しマツダ向け部品の増産が表面化する20年3月期は170億円に回復すると予想している。

■東京エレクトロン <8035>  15,455円  -565 円 (-3.5%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>が続落、年初来安値を更新した。時価は2017年9月以来、約2年ぶりの安値圏まで水準を切り下げている。強みとするエッチング装置など半導体製造装置が旺盛な需要を捉えており、足もとの業績は好調で18年4~6月期の営業利益は前年同期比32%増の724億1800万円と大幅な伸びを示している。今後の見通しについても会社側は強気だ。しかし、市場ではDRAMをはじめ半導体投資需要の先行きに対し慎重な見方が増えており、シンボルストックである同社株には機関投資家とみられる大口資金のポジション調整の売りが継続、これに株式需給悪を嫌った見切り売りが重なり株価水準を押し下げる形となっている。

■三菱UFJ <8306>  705.2円  -11.1 円 (-1.6%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>といったメガバンクが安い。米連邦公開市場委員会(FOMC)は26日、今年3回目となる0.25%の利上げを発表した。予想通りの結果だったが、声明文で「金融政策の姿勢は緩和的」とする文言が削除されたこともあり、市場からは利上げ局面が終盤に近づいたとの観測が浮上。米長期金利が低下し米株式市場ではシティグループやゴールドマン・サックスといった金融株が下落した。これを受け、日本の大手銀行株にも連想売りが膨らんだ。

■三越伊勢丹 <3099>  1,392円  -17 円 (-1.2%)  本日終値

三越伊勢丹ホールディングス<3099>は3日ぶりに反落。同社は26日取引終了後、伊勢丹相模原店(神奈川県相模原市)と伊勢丹府中店(東京都府中市)、新潟三越(新潟市)の3店舗を閉鎖すると発表した。閉店の時期は、相模原と府中は19年9月30日、新潟は20年3月22日をそれぞれ予定している。同社では、構造改革を実施することで限られた経営資源を成長分野に再配分することを目的として、3店舗の営業終了を決めた。なお、この店舗閉鎖による19年3月期連結業績への影響については、現在精査中であり、開示すべき事項が生じた場合は速やかに報告するとしている。

■大和証券グループ本社 <8601>  687.4円  -7.8 円 (-1.1%)  本日終値

大手証券株が安い。大和証券グループ本社<8601>、野村ホールディングス<8604>はそろって値を下げた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は26日、両社のレーティングをともに新規「ニュートラル」でカバレッジを開始した。目標株価は大和証Gが790円、野村が560円に設定された。大和証Gの場合、18年3月期実績ベースで配当利回りが3.9%前後で総還元利回りも7.1%と割安感があるが、利益変動性と成長性がディスカウント要因と指摘。ただ、現在のバリュエーションでは株価のダウンサイドリスクは限定的とみている。野村の場合、欧米の利益は回復しているが、利益変動率が高いことが懸念要因。18年3月期実績ベースで配当利回りは3.6%前後、総還元利回りも6.7%と大和に比べ見劣りしている。大和証Gの連結PBRが1倍前後に対し、野村は0.65倍程度の水準にあるのは、総還元利回りの差と利益のボラティリティの高さが要因とみている。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,417円  -5.5 円 (-0.4%)  本日終値

国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>など資源開発関連が安いほか、JXTGホールディングス<5020>など石油元売りセクターも売りが目立つ。ここ原油市況は上昇基調で1バレル=72ドル台まで水準を切り上げていたが、目先は調整局面となり、前日のWTI原油先物価格は71セント安の71ドル57セントまで反落した。これを受けて米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどが売り込まれ、NYダウの下げを助長する格好となった。東京市場でもこの流れを受け、原油関連銘柄への売りに反映されている。

■シンバイオ製薬 <4582>  165円  +29 円 (+21.3%)  本日終値

シンバイオ製薬<4582>は急伸。同社はきょう、抗悪性腫瘍剤「トレアキシン」の新たな効能効果として、再生医療等製品の前処置に使用可能とする一部変更承認申請を行ったと発表。同社では「トレアキシン」は悪性リンパ腫の標準療法としての位置づけを確立しつつあり、新たに再生医療の領域が加わることによって、同剤の悪性リンパ腫治療のバックボーンとしての位置づけがさらに強固なものになるとしている。

■トーヨーアサノ <5271>  4,455円  +700 円 (+18.6%) ストップ高   本日終値

トーヨーアサノ <5271> [東証2]がストップ高。26日大引け後、19年2月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の2.6億円→10.9億円に4.2倍上方修正したことが買い材料視された。コンクリート二次製品や工事案件の受注が伸び、売上高が計画を18.3%も上回ったことが寄与。人件費上昇分を販売価格に転嫁したことに加え、コスト削減の進展なども上振れに貢献した。併せて、通期の同利益も4.5億円→12.6億円に2.8倍上方修正。従来の36.8%減益予想から一転して77.0%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。前日終値ベースの予想PERが19.9倍→6.0倍に急低下し、割安感が強まったことも買いに拍車を掛けた。

■ニューテック <6734>  1,130円  +150 円 (+15.3%) ストップ高   本日終値

ニューテック <6734> [JQ]がストップ高。26日大引け後、19年2月期上期(3-8月)の連結経常利益を従来予想の7200万円→1億1100万円に54.2%上方修正。従来の横ばい予想から一転して54.2%増益見通しとなったことが買い材料視された。主力のストレージで利益率が高い大容量のNAS製品の販売が想定以上に伸びたことが収益を押し上げた。なお、通期の経常利益は従来予想の2億1100万円(前期は2億1100万円)を据え置いた。

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