明日の株式相場見通し=円高警戒から売り優勢、支持線割れで下値模索
あす(16日)の東京株式市場は、外国為替市場での円高・ドル安進行懸念が強まるなか、売り優勢の地合いが予想される。日経平均株価は下値模索となりそうだ。
市場関係者からは「きょうは、ムニューシン米財務長官が13日に、今後の貿易交渉のなかで、日本にも通貨安誘導を封じる為替条項を求める意向を示したことで、外国為替市場で一時、1ドル=111円台後半へと円高・ドル安が進行した。これに伴い株式市場でリスク回避の売りが強まり、日経平均は400円を超える大幅な下落となった。この大幅下落で、日経平均は200日移動平均線(2万2504円85銭=15日)や、3月につけた終値ベースの年初来安値2万617円と8月の安値2万1857円を結んだ下値支持線を割り込んだことから、当面下値模索となる可能性もある」との見方が出ていた。
15日の東京株式市場は広範囲に売りが出て、日経平均は大きく下値を探る展開となった。8月下旬以来約2カ月ぶりの安値圏に沈んでいる。日経平均株価終値は、前週末比423円36銭安の2万2271円30銭と急反落した。
日程面では、安倍首相がスペイン、フランス、ベルギーを訪問(20日まで)、9月の訪日外国人客数、9月の首都圏新規マンション発売、家電・ITの国際見本市「シーテック・ジャパン」(19日まで)に注目。海外では、EU総務理事会、米9月の鉱工業生産・設備稼働率、中国9月の消費者物価指数・生産者物価指数、独10月のZEW景況感指数が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)