話題株ピックアップ【夕刊】(1):RPA、ALBERT、ワールド
■RPAホールディングス <6572> 16,900円 +1,670 円 (+11.0%) 本日終値
RPAホールディングス<6572>が急反発。好決算発表を受けて16日にマドを開けて買われたが、いったん押し目形成後に再び大口の資金が流入し株価を押し上げている。人事や経理などのバックオフィス業務をAIが代行するRPA事業を展開、自社ブランド商品の「BizRobo!(ビズロボ)」が収益を牽引している。2025年までに全世界で1億人以上の知的労働者もしくは3分の1の仕事がRPAに置き換わるといわれるなか、同社はそのリーディングカンパニーとしてマーケットの注目度が高い。岩井コスモ証券が17日付で同社株の投資判断を5段階最上位の「A」で新規カバレッジ開始、目標株価を2万円に設定しており、これが株高を後押しする格好となった。
■オウケイウェイヴ <3808> 3,425円 +195 円 (+6.0%) 本日終値
オウケイウェイヴ<3808>が後場一段高。同社はきょう、海外子会社がシンガポール企業のリバティ・エコシステムからブロックチェーン導入に関する戦略設計とシステム開発を受託したと発表。これが材料視されたようだ。リバティ・エコシステムはアメリカ保守連合と連携し、世界の保守政治家の政策提言や議会での投票行動への評価と支援を、ブロックチェーンとトークンを用いて行う「Liberty Ecosystem」プロジェクトに従事。このプロジェクトの独自トークン開発の戦略設計とシステム開発をOKウェイヴの海外子会社が担うという。
■ALBERT <3906> 12,720円 +620 円 (+5.1%) 本日終値
ALBERT<3906>が急伸。同社は人工知能(AI)を活用したビッグデータ分析サービスなどを展開している。17日取引終了後、18年12月期の単独業績予想の修正を発表。売上高を13億5000万円から15億5000万円(前期比77.8%増)へ、営業損益を8000万円から1億5000万円(前期1億6100万円の赤字)へ、最終損益を6700万円から1億3000万円(同1億7200万円の赤字)へそれぞれ大幅に増額しており、これを材料視する買いが集中した。求人ニーズの強いデータサイエンティストの人数は100人を超える水準を確保している。また、AI実装を視野に入れた投資が見込まれる自動車、製造、通信・流通、金融を重点産業として、中長期的な取引規模の拡大に注力している。
■ワールド <3612> 2,696円 +115 円 (+4.5%) 本日終値
ワールド <3612> が続伸。17日大引け後、19年3月期上期(4-9月)の連結税引き前利益を従来予想の37.4億円→51億円に36.1%上方修正。従来の21.6%減益予想から一転して6.6%増益見通しとなったことが買い材料視された。台風の影響などで売上高は計画を下回ったものの、人件費を中心とする経費削減や為替差益の発生が利益を大きく押し上げた。リファイナンス費用の減少に加え、優先株式の償還や借入金の返済に伴う支払利息の負担軽減が進んだことも上振れに貢献した。なお、通期の税引き前利益は従来予想の127億円(前期は111億円)を据え置いた。
■OBC <4733> 9,790円 +320 円 (+3.4%) 本日終値
オービックビジネスコンサルタント <4733> が続伸。17日大引け後、19年3月期上期(4-9月)の経常利益(非連結)を従来予想の50億円→57.4億円に14.8%上方修正したことが買い材料視された。中堅企業向けに基幹業務ソフト「奉行シリーズ」のバージョンアップが拡大したほか、保守契約などのサービス部門も好調で、売上高が計画を12.1%も上回ったことが寄与。上期業績の好調に伴い、通期の同利益も116億円→125億円に7.8%上方修正。増益率が3.6%増→11.6%増に拡大し、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。
■NSユナイテッド海運 <9110> 2,832円 +40 円 (+1.4%) 本日終値
NSユナイテッド海運<9110>が高い。同社は18日正午、19年3月期の第2四半期連結業績予想の修正を発表。売上高を730億円から760億円(前年同期比12.2%増)へ、営業利益を35億円から47億円(同22.7%増)へ、最終利益を36億円から43億円(同17.5%増)へそれぞれ増額した。ばら積み船市況が8月以降も堅調に推移したことや、為替も円安が進行したことでドル建て決済の運賃に押し上げ効果が発現している。決算予想の増額修正を受け、これを評価する買いを呼び込んでいる。なお、通期業績予想については現在精査中で、10月末に予定される決算発表時に開示する見通し。
■トヨタ自動車 <7203> 6,641円 +29 円 (+0.4%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>は底堅さ発揮。前日の米国株市場ではNYダウが一時300ドル以上の下げをみせるなど不安定な動きをみせており、東京市場でも主力株にはいったん利益を確定する売り圧力が強い。ただ、米株安の背景となった長期金利の上昇が外国為替市場でドル買いの動きを促しており、足もとは1ドル=112円60銭近辺と円安水準でもみ合っている状況で、輸出採算の改善期待が同社株の下値を支えている。同社の19年3月期通期想定為替レートは1ドル=106円で為替相場の実勢からは大幅な業績増額修正要因となる。
■三菱UFJ <8306> 692.2円 +2.4 円 (+0.4%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>やみずほフィナンシャルグループ<8411>が高い。17日の米市場では、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が公表され、その内容から「想定した以上に政策金利が引き上げられる可能性がある」との見方が浮上。これを受け、米長期金利上昇による利ザヤ拡大期待が強まりバンク・オブ・アメリカやJPモルガンが値を上げた。この日の東京市場に入ってからも、時間外取引で米10年債利回りは3.21%に上昇しており、この金利上昇が好感された。
■KYB <7242> 2,846円 -349 円 (-10.9%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
KYB<7242>が連日の急落。16日の午後1時40分頃、同社と子会社のカヤバシステムマシナリーが製造・販売していた免振・制御用装置の検査工程などで性能検査記録データの改ざん行為があったことを発表。性能評価基準に適合していない製品を建築物に取り付けていたことから、同社への信頼性低下や不適合製品の交換に伴う巨額損失への懸念が膨らみ株価は急落。16日は11%安となり、17日はストップ安に売り込まれていた。同社は建機向け油圧機器で高実績を持つが、中国景気の先行き不透明感もあり株価は軟調だったところにデータ改ざん問題が直撃。
■堀場製作所 <6856> 5,350円 -170 円 (-3.1%) 本日終値
堀場製作所<6856>が反落。SMBC日興証券は17日、同社株の目標株価を9400円から6300円に引き下げた。投資評価は「2」を継続した。半導体セグメントのドルベース売り上げ成長率予想を18年12月期は16%増、19年12月期は10%減(従来は25%増、ゼロ%)に変更した。18年12月期の連結営業利益は従来予想の355億円を287億円(前期比7%増、会社予想310億円)に見直しており、19年12月期の同利益は今期推定比8%減の265億円と減益を見込んでいる。
株探ニュース