23日の米国市場ダイジェスト:NYダウは125ドル安、世界的な株安を受け投資家心理悪化

市況
2018年10月24日 7時39分

■NY株式:NYダウは125ドル安、世界的な株安を受け投資家心理悪化

米国株式相場は下落。ダウ平均は125.98ドル安の25191.43、ナスダックは31.09ポイント安の7437.54で取引を終了した。アジア・欧州株が全面安となり、世界経済減速への懸念が強まるなか、一部の主要企業決算が嫌気されて寄付きから大幅下落となった。買い戻しの動きに伴い引けにかけて下げ幅を縮小したものの、相場を押し上げるには至らなかった。セクター別では、電気通信サービスや自動車・自動車部品が上昇する一方でエネルギーや運輸が下落した。

建設機械のキャタピラー(CAT)は、鉄鋼価格の上昇や関税引き上げによる原材料コストの上昇に懸念を示し下落。事務用品などのスリーエム(MMM)は、通期見通しを引き下げ軟調推移。原油相場の下落で、エネルギー会社のチェサピーク・エナジー(CHK)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が売られた。オートバイメーカーのハーレー・ダビッドソン(HOG)は、約24万台のオートバイのリコールを発表し下落。一方で、ファストフードのマクドナルド(MCD)は、決算内容が好感され上昇。通信大手のベライゾン(VZ)は、業績見通しが市場予想を上振れ堅調推移となった。

バンク・オブ・アメリカ(BAC)、JPモルガン(JPM)、シティグループ(C)など銀行株の下落が続いている。融資額の伸び悩みによる成長鈍化懸念や、金利上昇によるコストが利益を上回るとの見方が広がっていることが要因。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ドル・円は一時112円割れ、世界的な株安を意識した円買い

23日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円96銭まで下落後、112円48銭まで上昇して、112円43銭で引けた。予想を下回った米10月リッチモンド連銀製造業指数、長期化する米中貿易摩擦が企業決算や世界経済に悪影響を与えるとの懸念にリスク回避のドル売り・円買いが優勢となった。その後、ボスティック米アトランタ連銀総裁が引き続き景気に自信を表明し見通しを引き上げたことを表明したほか、株式相場の回復に連れ、リスク回避の動きが後退。

ユーロ・ドルは、1.1449ドルまで下落後、1.1493ドルまで上昇し、1.1471ドルで引けた。イタリア政府が予算案を修正せず、財政への懸念にユーロ売りが継続。その後、米債利回りの低下に伴うドル売りが強まった。ユーロ・円は、128円21銭まで下落後、129円09銭まで上昇。 ポンド・ドルは、1.3034ドルから1.2970ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9963フランから0.9938フランまで下落した。

■NY原油:大幅反落で66.43ドル、供給不安払拭で調整的な売り強まる

NY原油先物12月限は大幅反落(NYMEX原油12月限終値:66.43 ↓2.93)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は前日比-2.93ドルの66.43ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時65.74ドルまで売られた。サウジアラビアはどのような供給不足をも相殺する生産が可能との見方を示したことや、世界的な株安を受けて、成長減速や需要鈍化の懸念が広がったことが要因。供給不安が払拭されたことでポジション調整的な売りが活発となった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.02ドル -0.36ドル(-1.31%)

モルガン・スタンレー(MS) 44.52ドル -0.59ドル(-1.31%)

ゴールドマン・サックス(GS)218.56ドル -3.04ドル(-1.37%)

インテル(INTC) 44.50ドル -0.51ドル(-1.13%)

アップル(AAPL) 222.73ドル +2.08ドル(+0.94%)

アルファベット(GOOG) 1103.69ドル +2.53ドル(+0.23%)

フェイスブック(FB) 154.39ドル -0.39ドル(-0.25%)

キャタピラー(CAT) 118.98ドル -9.73ドル(-7.56%)

アルコア(AA) 37.32ドル -2.14ドル(-5.42%)

ウォルマート(WMT) 97.80ドル +0.66ドル(+0.68%)

スプリント(S) 6.39ドル -0.05ドル(-0.78%)

《SF》

提供:フィスコ

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