日本証券金融---2Q減収なるも、貸付金総残高(期中平均)は前年同期比2,970億円の増加
日本証券金融<8511>は5日、2019年3月期第2四半期(18年4月-9月)連結決算を発表した。営業収益が前年同期比6.6%減の120.52億円、営業利益が同8.0%減の22.26億円、経常利益が同1.0%減の26.95億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同12.6%減の19.46億円となった。
証券金融業では、貸借取引業務においては、貸借取引貸付金が期中平均で前年同期比122.00億円増加したことから、貸付金利息は増収となった。一方、貸借取引貸付有価証券は期中平均で同1,122.00億円減少し、貸株料が減収となったことに加え、貸株超過銘柄にかかる品貸料も大きく減少したことから、これらを合わせた有価証券貸付料は減収となった。この結果、営業収益は前年同期比29.1%減の47.07億円となった。一般貸付業務においては、個人・一般事業法人向け貸付が前年同期を上回ったほか、金融商品取引業者向けの貸付が堅調に推移したことから、当業務の貸付金の期中平均は前年同期比578.00億円の増加となった。また、現金担保付株券等貸借取引の利用も大幅に増加した。この結果、営業収益は、同58.9%増の6.59億円となった。有価証券貸付業務においては、債券営業部門および一般貸株部門における有価証券貸付料が増収となり、営業収益は同46.3%増の32.81億円となった。その他の収益は、保有国債の利息収入および売却益が減少し、同10.9%減の15.98億円となった。
信託銀行業においては、信託報酬および保有国債等の売却益が増加したものの、保有国債等の残高減少により有価証券利息が減少したほか、貸付金利の低下に伴い貸付金利息が減収となったことから、営業収益は前年同期比1.2%減の13.64億円となった。
不動産賃貸業における営業収益は前年同期比1.2%増の4.41億円となった。
2019年3月期通期の連結業績予想については、主業務である証券金融業の業績は、株式市況・金利等の動向により大きく影響を受けるため開示を行っていないが、同社グループの業態に適した開示を行うことを目的に試算値等を開示している。また、同日、試算値の修正を発表した。営業利益が前期比7.2%減の36.00億円、経常利益が同4.0%減の45.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同24.3%減(前回予想比3.2%増)の32.00億円としている。
《MH》
提供:フィスコ