来週の株式相場見通し=海外要因にらみで下値模索、米半導体関連企業の動向を注視

市況
2018年11月16日 17時11分

来週(19~22日)の東京株式市場は、週末からの3連休を控える4日間の営業となるが、決算発表一巡で国内に手掛かり材料が少ないなか、米中貿易摩擦に加え、英国の欧州連合(EU)離脱交渉、イタリアの財政不安などを背景とした海外株式相場や外国為替市場の動向をにらみながらの下値模索の推移となりそうだ。

日経平均株価は、10月30日から今月8日までは、好業績銘柄への物色意欲に支えられて反発基調を強めたものの、今週は決算発表の収束とNYダウ平均株価の軟化で再び下値模索を強いられる結果となり、来週もその流れが継続しそうだ。来週の日経平均の想定レンジは2万1300~2万2000円とする。

市場関係者からは「米中通商協議進展への期待感から15日のNYダウ平均株価は反発したものの、半導体関連のエヌビディアやアプライドマテリアルズが、収益懸念から時間外取引で急落したのを嫌気して、東京株式市場でも半導体関連銘柄が売られ、全体相場の足を引っ張った。東京エレクトロン<8035>や信越化学工業<4063>といった銘柄のほかにも、サウジアラビア政府と共同出資するファンドを通じてエヌビディアに出資しているソフトバンクグループ<9984>や、エヌビディアの手掛けるゲーム用プロセッサーを採用している任天堂<7974>も家庭用ゲーム機販売鈍化思惑から売られた。半導体関連の主力銘柄には、日経平均採用の値がさ株が多いだけに、先行き不安感が広がっている」との見方が出ていた。

日程面では、10月の貿易統計(19日)、9月の全産業活動指数、10月の訪日外国人客数(21日)、10月の消費者物価指数(22日)、「勤労感謝の日」(23日)で日本市場は休場に注目。

海外では、米10月の住宅着工件数(20日)、米10月の耐久財受注、米10月のCB景気先行総合指数、米10月の中古住宅販売件数、OECD経済見通し(21日)、「感謝祭」で米株式市場は休場(22日)、博覧会国際事務局(BIE)総会で、大阪が立候補している2025年の万博開催国が決定、米クリスマス商戦の幕開けとなる「ブラックフライデー」(23日)が焦点となる。(冨田康夫)

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

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