米国株式市場見通し:感謝祭で閑散取引か
今週は22日がサンクスギビング(感謝祭)の祝日で、翌23日も午後1時までの短縮取引となる。市場関係者や投資家の多くも休暇に入ることから、週後半にかけて閑散取引となることが想定される。感謝祭から年末商戦が本格化するものの、月末に予定されているG20での米中首脳会談までは動意材料に乏しい状況が続くだろう。米中高官協議が本格化しており、通商交渉での合意や進展が期待されている。
引き続き、英国の欧州連合(EU)離脱の行方を見極めたいとの思惑も相場の上値を抑える要因となりそうだ。先週は、英国とEUとの間で合意したEU離脱案を巡り閣僚の辞任が相次いでおり、メイ首相に対する不信任決議の動きなど反発が強まっている。同案が議会で承認される可能性は低いものの、先行き不透明な状況は株式相場にも影響を与えるだろう。
経済指標では、11月NAHB住宅市場指数(19日)、10月住宅着工件数(20日)、10月耐久財・製造業受注(21日)、10月景気先行指数(21日)、10月中古住宅販売件数(21日)、10月マークイット製造業PMI(23日)などの発表が予定されている。耐久財受注では、設備投資の先行指標となる非国防資本財受注から製造業の景気動向を確認したい。
個別企業では、ホームセンターのロウズ(20日)、ディスカウントストアのターゲット、ロス・ストアーズ、TJX(20日)、家電量販店のベストバイ(20日)、小売のコールズ(20日)、アパレルのギャップ(20日)、ゲーム小売のゲームストップ(21日)など多数の小売決算発表が予定されている。その他では、食料品のキャンベルスープ(20日)、ソフトウェアのオートデスク(20日)、農業機械のディア(21日)も決算発表が予定されている。ベストバイは、8-10月期の業績見通しを引き下げており、軟調決算が予想される。キャンベルスープは、ヘッジファンドのサード・ポイントによる取締役の交代要求で協議を続けており、今後の展開を注視したい。
(Horiko Capital Management LLC)
《FA》
提供:フィスコ