30日の米国市場ダイジェスト:上昇、米中首脳会談を控えて様子見ムード

市況
2018年12月3日 7時47分

■NY株式:上昇、米中首脳会談を控えて様子見ムード

米国株式相場は上昇。ダウ平均は199.62ドル高の25538.46、ナスダックは57.45ポイント高の7330.54で取引を終了した。米中首脳会談を見極めたいとの思惑が広がったほか、今週の株価上昇を受けた利益確定の動きで、日中は上値の重い展開となったものの、引けにかけて上げ幅を拡大した。セクター別では、半導体・半導体製造装置や運輸が上昇する一方で消費者・サービスやエネルギーが下落した。

クラウドアプリケーションを手掛けるワークデイ(WDAY)は、決算内容が予想を上振れ、大幅上昇。一方で、複合企業のゼネラル・エレクトリック(GE)は、ドイツ銀行が目標株価を引き下げたほか、JPモルガンはキャッシュフローの伸びが予想を下振れるとの見解を示し、下落。高級ホテルのマリオット・インターナショナル(MAR)は、傘下スターウッドがハッキングにより約5億人の個人情報が漏洩し、軟調推移。投資銀行のゴールドマンサックス(GS)は、マレーシア政府系投資会社である1MDPを巡る巨額不正事件で、FRB(米連邦準備制度理事会)が調査を強化すると報じられ、売られた。

週明けの株式相場は、主要20カ国・地域(G20)首脳会議と米中首脳会談の結果を受けた値動きとなることに注意が必要だ。

(Horiko Capital Management LLC)

■NY為替:ドル高進行、米中貿易協定での合意期待

30日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円45銭から113円71銭まで上昇し、113円54銭で引けた。米国の11月シカゴ購買部協会景気指数が予想を上回ったほか、米国のトランプ大統領や中国政府の高官が米中首脳会談に楽観的な見方を示したため貿易協定での合意期待が高まりリスク選好のドル買い・円売りが強まった。

ユーロ・ドルは、1.1369ドルから1.1306ドルまで下落し、1.1317ドルで引けた。域内のインフレ低下を受けてユーロ売りが強まった。ユーロ・円は、129円09銭から128円42銭まで下落した。ポンド・ドルは、1.2735ドルから1.2780ドルまで上昇。ドル・スイスは、0.9976フランから1.0004フランまで上昇した。

■NY原油:反落、米国の9月の石油生産が過去最高

30日のNY原油先物1月限は反落(NYMEX原油1月限終値:50.93 ↓0.52)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比-0.52ドルの50.93ドルで通常取引を終えた。米国の9月の石油生産が過去最高に達し、供給過剰懸念が強まった。一方で、価格安定を目指し、OPEC(石油輸出国機構)は減産を検討しているため、下値は限定的となった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.40ドル +0.36ドル(+1.28%)

モルガン・スタンレー(MS) 44.39ドル -0.12ドル(-0.27%)

ゴールドマン・サックス(GS)190.69ドル -4.16ドル(-2.13%)

インテル(INTC) 49.31ドル +1.61ドル(+3.38%)

アップル(AAPL) 178.58ドル -0.97ドル(-0.54%)

アルファベット(GOOG) 1094.43ドル +6.13ドル(+0.56%)

フェイスブック(FB) 140.61ドル +1.93ドル(+1.39%)

キャタピラー(CAT) 135.67ドル +5.44ドル(+4.18%)

アルコア(AA) 31.81ドル +0.82ドル(+2.65%)

ウォルマート(WMT) 97.65ドル +0.36ドル(+0.37%)

スプリント(S) 6.28ドル -0.04ドル(-0.63%)

《SF》

提供:フィスコ

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