話題株ピックアップ【夕刊】(2):伊藤園、住友鉱、ピジョン
■伊藤園 <2593> 4,870円 -310 円 (-6.0%) 本日終値
伊藤園<2593>は続落。3日の取引終了後に発表した第2四半期累計(5~10月)連結決算が、売上高2754億6800万円(前年同期比3.6%増)、営業利益132億1200万円(同8.9%減)、純利益86億9800万円(同5.9%減)と営業減益だったことが嫌気された。「お~いお茶 新緑」が発売約3カ月で販売数量100万ケースを突破するなど「お~いお茶」をはじめとしてリーフ・ドリンク関連が伸長したほか、タリーズコーヒーの新規出店やブランド強化策が奏功し飲食関連事業も堅調に推移し増収を確保したが、運送費や人件費などの増加が利益を圧迫した。また、品質基準に達していない一部製品の廃棄費用や、7月の豪雨災害などに関連した費用を特別損失に計上したことも最終利益を押し下げた。なお、19年4月期通期業績予想は、売上高5078億円(前期比2.6%増)、営業利益230億円(同4.3%増)、純利益140億円(同11.5%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、第1種優先株式の自社株買いを実施すると発表した。40万株(第1種優先株式の発行済み株数の1.20%)、または10億円としており、取得期間は12月6日から来年2月22日までとしている。
■住友金属鉱山 <5713> 3,261円 -142 円 (-4.2%) 本日終値
住友金属鉱山<5713>が7日ぶり反落。SMBC日興証券は3日付で同社の投資判断を「1」から「2」に引き下げ、目標株価も4600円から3330円に下方修正。金属市況の下落に加え、銅鉱山全般での想定以上の品位(鉱成分の含有率)低下や権益売却もあって数量が先細っている。景気減速が鮮明となった際には、銅、コバルト市況は一段の値下げリスクがあり、減益となった場合には減配を行なう可能性も指摘している。ただし、長期的には同社株は有望との判断に変化はないとしている。
■ピジョン <7956> 4,605円 -200 円 (-4.2%) 本日終値
ピジョン<7956>は反落。3日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2~10月)連結決算は、売上高793億9400万円(前年同期比5.4%増)、営業利益168億6000万円(同12.9%増)、純利益122億4300万円(同17.3%増)と2ケタ営業増益で着地したが、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。インバウンド需要の拡大や新商品投入効果で引き続き国内ベビー・ママ事業が堅調だったほか、哺乳器や乳首、スキンケア商品の販売が好調に推移した中国事業やシンガポール事業が伸長し売上高を押し上げた。また、原価率が改善したことも増益に寄与した。なお、19年1月期通期業績予想は、売上高1070億円(前期比4.3%増)、営業利益204億円(同5.1%増)、純利益141億円(同2.9%減)の従来見通しを据え置いている。
■三越伊勢丹 <3099> 1,275円 -46 円 (-3.5%) 本日終値
三越伊勢丹ホールディングス<3099>は冴えない。3日の取引終了後に発表した11月度の国内百貨店事業売上速報で、三越伊勢丹合計の既存店売上高は前年同月並みにとどまったことが嫌気された。全国的に気温が高かったことで、コートを中心に冬物婦人衣料品の動きが鈍かったものの、ラグジュアリーブランドや化粧品は堅調だった。なお、グループ百貨店を加えた国内百貨店の既存店売上高は同0.2%増だった。
■H2Oリテイ <8242> 1,868円 -62 円 (-3.2%) 本日終値
エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>は大幅安。3日の取引終了後に発表した11月度の売上速報で、全店合計売上高が前年同月比0.8%減と2カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。気温が高く推移したことで、コートやマフラーなどの冬物衣料や、防寒アイテムが苦戦したほか、食料品でも鍋用商材の動きが鈍かった。なお、阪神梅田本店が建て替え工事のために、売場面積が前年に比べて約2割減少した影響もあった。
■三菱電機 <6503> 1,447.5円 -48 円 (-3.2%) 本日終値
三菱電機<6503>が下げ幅を拡大。この日、子会社トーカンが、製造委託元との契約仕様に満たないゴム製品(仕様不適合品)を出荷していたことが判明したと発表しており、これが嫌気された。なお、三菱電機では、同ゴム製品が製品の性能や安全性に及ぼす影響を調査し、いずれも問題がないことを確認できたとしている。
■チヨダ <8185> 2,026円 -53 円 (-2.6%) 本日終値
チヨダ<8185>は反落。3日の取引終了後に発表した11月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比4.1%減となり、2カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。ブランド表現の強化を進めたグローバルブランドスニーカーが、レディスを筆頭にメンズからキッズまで幅広く好調に推移したほか、親子提案などの売り場演出を推進し、プライベートブランド商品の投入も強化した子供靴の販売も伸長した。一方、降雪が少なかった影響で東北地区などの防寒・防水・防滑といった冬物商品の販売は落ち込んだ。なお、祝日と土曜日が重なったことで、2ポイント強のマイナス要因となったとしている。
株探ニュース