富田隆弥の【CHART CLUB】 「ポイントは20日前後、掉尾の一振に期待」

市況
2018年12月15日 10時00分

◆12月になり厳しい地合いが続いたが、日経平均株価は11日の2万1062円安値でようやく下げ止まり、13日現在2万1800円台を回復した。チャートは下値ポイント「10月安値2万0971円」を割り込まずに切り返したことで、当面、(1)二段下げ突入を回避、(2)往来(ボックス)相場、この2つをイメージすることになる。年内の立ち会いも2週間余り。「掉尾の一振(トウビのいっしん)」への期待も出てこよう。

◆日経平均は12月3日高値2万2698円から11日安値2万1062円まで、7日間の立ち会いで1636円(▲7.2%)も下げ、11日の短期テクニカルはRCI(9日線)-91%、騰落レシオ(6日線)29%と底値信号を灯した。厳しい下げ相場が続いたことで11日の「空売り比率」は48.4%に増加したが、二段下げを回避したことで12日以降は買い戻し優勢となり、それが相場上昇の一因になることが想定される。

◆波動は10月26日安値2万0971円と11日安値2万1062円で二点底となり、「2万1000~2万2500円」のボックス相場継続をイメージすることになる。ボックス内の日足は8本前後で上げ下げを繰り返しており、次は11日安値から8本目となる12月20日辺りが日柄でポイントになる。そこは、ソフトバンク <9434> 上場、FOMC(米国連邦公開市場委員会)、日銀金融政策決定会合という注目イベントもある。上値の目安は2万2500円だが、三連休を控えたところでもあり、20日前後がポイントになりやすいことを意識しておきたい。

◆このように当面の日経平均はボックス内の推移をベースに見ておくが、新たな波動が生じるボックスからの放れ足が大きな焦点になることは承知しておきたい。12月上旬の厳しい下げを終え、その反動もあり年末に向けては投資家のマインドも盛り上がりやすく、大きな上昇につながる可能性もある。ソフトバンクの上場もあり、証券業界としてはそういった元気な相場を演出したいところでもあり、2万2500円のボックス上限をもし上抜くならもう一段の上値追いとなる可能性もある。

◆勿論、それが新春相場につながるかは別問題だし、二段下げリスクが消えたわけでもなく、米国市場がカギを握る状況も続くだろう。ただ、ひとまずコツンと底打ち感を見せた日本株だ。久々に「掉尾の一振」で大納会を迎えることに期待したい。

(12月13日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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