ユーロ週間見通し:もみ合いか、米中貿易交渉伸展への期待感も

通貨
2018年12月15日 15時37分

■弱含み、ユーロ圏の景況感悪化を嫌気したユーロ売り

先週のユーロ・ドルは弱含み。メルケル独首相の早期退陣の可能性が後退したことで、ユーロ・ドルは一時1.14ドル台半ば近辺まで買われたが、メイ英首相が欧州連合(EU)離脱協定案の議会採決延期を表明し、政局不安や合意なき離脱への警戒感が高まった。また、欧州中央銀行(ECB)が来年のインフレ見通しを引き下げたことや、ユーロ圏の景況感悪化を受けてリスク回避的なユーロ売り・米ドル買いが活発となり、ユーロ・ドルは一時1.13ドルを下回った。取引レンジ:1.1270ドル-1.1365ドル。

■もみあいか、FOMC金利見通しが手掛かり材料に

今週のユーロ・ドルはもみあいか。欧州中央銀行(ECB)は資産買入れプログラムの終了を予定通り決定したが、金利引き上げを急がない姿勢を示したことから、ユーロは上げ渋る展開となりそうだ。ただし、米連邦公開市場委員会(FOMC)が公表する経済予測で金利見通しが下方修正された場合、ユーロは下げ渋る可能性がある。

予想レンジ:1.1200ドル-1.1400ドル

■伸び悩み、ユーロ圏の景況感悪化が嫌気される

先週のユーロ・円は伸び悩み。メルケル独首相の早期退陣の可能性が後退し、リスク回避的なユーロ売りは一時縮小したが、フランスの反政府デモで政治不安が強まったことやユーロ圏の景況感悪化が嫌気されたことでユーロ売り・米ドル買いが活発となり、この影響でユーロの対円レートは一時128円を下回る場面があった。取引レンジ:127円99銭-129円26銭。

■もみ合いか、米中貿易交渉伸展への期待感も

今週のユーロ・円はもみあいか。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は低調な経済指標に警戒感を示しており、対円でユーロは上げ渋る状態が続く可能性がある。ただし、米中貿易協議の進展が期待されており、欧米、アジア諸国の株式相場が上昇した場合、対円でのユーロ買いが増える可能性は残されている。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・17日:10月貿易収支(9月:+134億ドル)

・20日:10月経常収支(9月:+169億ユーロ)

予想レンジ:127円20銭-129円20銭

《FA》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.