【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 「森よりも木」を徹底! 見直すべき個の魅力

市況
2018年12月23日 9時30分

「『森よりも木』を徹底! 見直すべき個の魅力」

●全般崩落の中、パフォーマンスが光る株も

下げるにしてもほどがある。ついこう愚痴りたくなる日々だ。日経平均株価は連日の下落。しかも、まだいわゆる「コツン」ときた感じがない。つまり、下げ止まりの兆しがないというのが実際で、日経平均はこの原稿を書いている時点で2万円の大台を割り込みかねない状況だ。

通常は2万円は大きな節目でもあるため、下値支持線となって下落に歯止めをかけてくれる。こう見るのが自然だが、株式市場にはオーバーシュートが付き物である。一旦下落に向かうと理屈抜きのそれになるため、2万円をあっさり割り込んでしまうことも十分あり得る。

ただ、改めて書くほどのことではないが、当然株は上げ続けることも、下げ続けることもともにない。現在の下げもどこかで止まるのであり、それは近々訪れると見てよい。

それゆえ、いまはそれを待つという凡策こそが良策、ということになる。

こんな状況ゆえに、今年の東京市場はどうしようもない相場だった。こういうことになろうが、全体はそうでも、個別に見ると期待以上に上昇した銘柄が多数あった。この点は忘れないようにしたい。

上昇が目立った大化け銘柄を5つ紹介すると、次のようになる。

(1) ALBERT <3906> [東証M] 10.4倍、

(2) ブレインパッド <3655>  4.8倍、

(3) リンクバル <6046> [東証M] 3.4倍、

(4) 鎌倉新書 <6184>  3.1倍

(5) バリューコマース <2491>  94.6%

まあ、このような銘柄が大化けした。私はこれらのうち、ブレインパッド、鎌倉新書を注目銘柄に取り上げ、今年の大化け株と無縁ではなかったことにホッとしているが、ALBERTとは無縁だったので、この点は少々悔しい。

●投資の基本に立ち返る

もちろん、このほかにもさらに多くの銘柄が十分すぎるほどのパフォーマンスを提供してくれていて、来年もこの点に変わりはない。全部の銘柄が下げてしまう、などということはないからだ。

つまり、個別に魅力的な銘柄はいくらでもあるので、それに投資する。投資の基本となるこの平凡な手法に徹すればよい。これが投資家として生き残る道になることを改めて強調したい。

さて、ここでの注目銘柄。

これから海外旅行に出かける人が急増するだろうし、来年の10連休ではさらに増加すると見てよいため、日本エマージェンシーアシスタンス <6063> [JQ]に注目だ。海外旅行先で病気になった時、病院紹介など医療アシスタントに強い会社であり、今後必要性が高まることを考えると株は魅力的だ。

ネット業界ではもはや新ビジネスとは言い難いだろうが、一般的にはまだ認知度がさほど高くないUUUM <3990> [東証M]も調整局面で拾っておきたい銘柄の一つだ。この会社は ユーチューバービジネスを展開しており、ユーチューバーを育成し、プロユーチューバーとして契約するシステムで収益を伸ばしている。このシステムは、芸能プロダクションと同じであり、今後も成長力をキープし続ける可能性が高く、株も期待が持てる。

われわれの健康指向がますます強まる中、食物、特に野菜に対する信頼性が求められている。その関連で注目されるのが農業総合研究所 <3541> [東証M]だ。安心安全な野菜を栽培している農家と直接取引し、販売網を構築している会社だけに、株価は急騰はないものの、着実高を続ける確率が高いと見る。

食品・医薬品・化粧品向けプラスチック容器に強い竹本容器 <4248> も、さらに需要増が見込めるビジネスを展開しており、株も期待が持てる。いまは調整色が強くなっているだけに見逃さないようにしたい。

底値圏にある銘柄にも目を向けておこう。キリンホールディングス <2503> だ。下値固め中であり、時間はかかるだろうが、安全度は高い。

2018年12月21日 記

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.