10日の米国市場ダイジェスト:NYダウ122ドル高、小売企業の年末商戦やパウエル議長の発言が重しに

市況
2019年1月11日 7時41分

■NY株式:NYダウ122ドル高、小売企業の年末商戦やパウエル議長の発言が重しに

米国株式相場は上昇。ダウ平均は122.80ドル高の24001.92、ナスダックは28.99ポイント高の6986.07で取引を終了した。主要小売企業が、相次いで年末商戦の低調さを背景に業績見通しの下方修正を発表したことで、売りが先行。パウエルFRB議長が連銀のバランスシートを縮小する金融政策(量的引締め)を維持していることに言及したことも嫌気されたが、引けにかけて下げ幅を縮小し上昇に転じた。セクター別では、資本財や不動産が上昇する一方で耐久消費財・アパレルや小売が下落した。

百貨店のメーシーズ(M)は、通期の利益見通しを引き下げ急落。書店のバーンズ・アンド・ノーブル(BKS)も利益見通しの下方修正を示唆し大幅下落。百貨店のコールズ(KSS)は、年末商戦の売上高が低調となり下落した。一方で、短文投稿サイトのツイッター(TWTR)や航空機メーカーのボーイング(BA)は、一部アナリストによる投資判断引き上げを受け、上昇した。家庭用品小売のベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)は決算が予想を上回り大きく上昇。

航空大手のアメリカン航空(AAL)が、2018年度の利益の予想未達を示唆しており、航空株の決算発表には注意が必要だ。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米長期債利回り上昇でドル買い強まる

10日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円92銭から108円52銭まで上昇し、108円43銭で引けた。米週次新規失業保険申請件数は減少し、4週間ぶり低水準を記録した。労働市場のひっ迫が再確認され、米債利回り上昇に伴うドル買いが優勢となった。その後、パウエルFRB議長がインタビューで、「政策決定において辛抱強く、柔軟性を持って対応する」との方針を繰り返し、株高に連れたリスク選好の円売りも強まった。

ユーロ・ドルは、1.1545ドルから1.1485ドルまで下落し、1.1500ドルで引けた。ユーロ・円は、124円36銭まで下落後、124円79銭まで反発した。ポンド・ドルは、1.2781ドルから1.2740ドルまで下落した。ドル・スイスは、0.9769フランから0.9849フランまで上昇した。

■NY原油:続伸で52.59ドル、株高を意識した買いが入る

NY原油先物2月限は続伸(NYMEX原油2月限終値:52.59 ↑0.23)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物2月限は前日比+0.23ドルの52.59ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時52.78ドルまで買われた。欧米株高を意識した買いが入った。ただ、世界経済の減速に対する警戒感は払拭されていないため、原油需要が大幅に増加しない場合、需給悪化によって原油価格は反落するとの見方は残されている。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 25.73ドル -0.03ドル(-0.12%)

モルガン・スタンレー(MS) 41.66ドル -0.08ドル(-0.19%)

ゴールドマン・サックス(GS)176.00ドル -0.47ドル(-0.27%)

インテル(INTC) 48.56ドル +0.55ドル(+1.15%)

アップル(AAPL) 153.80ドル +0.49ドル(+0.32%)

アルファベット(GOOG) 1070.33ドル -4.33ドル(-0.40%)

フェイスブック(FB) 144.20ドル -0.03ドル(-0.02%)

キャタピラー(CAT) 132.96ドル +2.69ドル(+2.06%)

アルコア(AA) 28.98ドル -0.12ドル(-0.41%)

ウォルマート(WMT) 94.96ドル +0.07ドル(+0.07%)

スプリント(S) 6.28ドル +0.02ドル(+0.32%)

《SF》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

プレミアム会員限定コラム

お勧めコラム・特集

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.