話題株ピックアップ【夕刊】(1):Vコマース、デサント、アンリツ
■バリューコマース <2491> 1,687円 +300 円 (+21.6%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
バリューコマース <2491> がストップ高。30日大引け後に発表した18年12月期の連結経常利益は前の期比68.1%増の37.9億円に拡大し、従来予想の32.5億円を上回って着地。続く19年12月期も前期比8.1%増の41億円に伸び、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期は「Yahoo!ショッピング」出店者向けCRM(顧客管理)ツールの導入が大きく伸び、業績高変化を遂げた。今期は成果報酬型広告を主力とするマーケティングソリューションの拡大に注力し、14.6%の大幅増収を見込む。業績好調に伴い、前期の年間配当を21円→25円(前の期は10円)に増額し、今期も前期比1円増の26円に増配する方針としたことも支援材料となった。
■デサント <8114> 2,271円 +400 円 (+21.4%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
デサント<8114>がストップ高。伊藤忠商事<8001>とその完全子会社であるBSインベストメントがこの日の寄り前、デサント株に対するTOBを発表しており、TOB価格2800円にサヤ寄せする格好となった。伊藤忠は、デサント株の30.4%を所有する筆頭株主で、所有割合を高めることで経営に対する発言力を強めるのが狙い。買付予定数は721万株(上限721万株、下限設定なし)で、買付期間は1月31日から3月14日まで。TOB成立後、伊藤忠らの所有割合は最大で40.0%にとどまる予定で、デサントの上場は維持される予定だ。
■アンリツ <6754> 1,928円 +299 円 (+18.4%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
アンリツ <6754> が急騰。30日大引け後、19年3月期の連結税引き前利益を従来予想の70億円→110億円に57.1%上方修正。増益率が52.1%増→2.4倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。北米やアジアを中心に5Gのチップセットや携帯端末向け開発用計測器の販売が伸びることが寄与。原価率が想定より改善することも利益を押し上げる。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の17円→22円(前期は15円)に増額修正したことも支援材料となった。
■横河ブHD <5911> 1,978円 +298 円 (+17.7%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
横河ブリッジホールディングス<5911>は急騰で1900円台に歩を進めた。同社は30日取引終了後、19年3月期第3四半期累計(2018年4月~12月)の連結決算を発表。売上高は1070億9300万円(前年同期比18.3%増)、営業利益は85億7200万円(同6.9%増)と好調だった。通期業績予想は従来見通しを据え置いているが、年間配当を従来予想の26円から30円に4円増額しており、これも株高材料となった。橋梁事業が好調に推移している。また、今後は政府の国土強靱化計画が上乗せされたこともあり、関連有力株として存在感が高まっている。
■四国化成工業 <4099> 1,200円 +128 円 (+11.9%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
30日に決算を発表。「10-12月期(3Q)経常は9%増益」が好感された。
四国化成工業 <4099> が1月30日大引け後(15:00)に決算を発表。19年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比4.0%減の63.3億円に減ったが、通期計画の76億円に対する進捗率は83.3%に達し、5年平均の75.6%も上回った。
■Kudan <4425> 21,210円 +2,050 円 (+10.7%) 本日終値
Kudan<4425>やベルトラ<7048>、自律制御システム研究所<6232>など昨年12月に株式上場した直近IPO銘柄が高い。サンバイオ<4592>が急落しバイオ関連株に先行き不透明感が漂うなか、一部の個人投資家は値動きの軽い直近IPO株に物色のホコ先を向けている様子だ。Kudanはカメラなどのイメージングデバイスに高度な視覚能力を与える人工知覚(AP)のアルゴリズムを研究開発している。ベルトラは海外や国内旅行の現地体験型オプショナルツアー専門のオンライン予約サイトを運営している。自律制御研は、商業用ドローンの製造販売や自律制御技術を用いた無人化・IoT化に係るソリューションサービスを提供している。3社ともに成長期待は強く、この日は値幅取りを狙う動きが強まった。
■フォスター電機 <6794> 1,665円 +160 円 (+10.6%) 本日終値
フォスター電機<6794>は大幅反発。30日の取引終了後、19年3月期の連結業績予想について、営業利益を30億円から40億円(前期比57.0%減)へ、最終損益を25億円の赤字から22億円の赤字(前期42億6500万円の黒字)へ上方修正したことが好感された。主要顧客向けヘッドセットの販売数量や価格が低下する厳しい環境にあることから、売上高は1400億円(前期比24.2%減)の従来予想を据え置いたが、生産性や歩留まりが改善していることが利益を押し上げるとしている。また、今年6月に創業70周年を迎えるのを記念して、19年3月末時点の株主に対して記念株主優待を実施すると発表しており、これも好材料視されているようだ。1単元(100株)以上を保有する株主に対して、一律で同社のECサイトでの購入代金を30%割引するとしている。なお、第3四半期累計(18年4~12月)決算は、売上高1086億5200万円(前年同期比21.8%減)、営業利益36億2000万円(同58.2%減)、最終損益20億2000万円の赤字(前年同期60億3300万円の黒字)だった。同時に、2月28日付で消却前発行済み株数の3.46%に当たる93万1051株を消却すると発表した。なお、消却後の発行済み株数は2600万株となる予定だ。
■マーベラス <7844> 938円 +72 円 (+8.3%) 本日終値
30日に発表した「閃乱カグラスマホ版を中華圏で配信」が買い材料。
スマートフォン向けゲーム「シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK」を台湾・香港・マカオで配信。
■アドバンテスト <6857> 2,473円 +181 円 (+7.9%) 本日終値
アドバンテスト <6857> が急伸。30日大引け後、19年3月期の連結税引き前利益を従来予想の545億円→640億円に17.4%上方修正。増益率が2.2倍→2.6倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。端末高性能化を背景に、スマートフォン用プロセッサ―やセンサーなど非メモリー向け半導体検査装置の販売が伸びる。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の75円→88円(前期は32円)に増額修正したことも支援材料となった。前日終値ベースの予想PERは9.7倍→8.2倍に低下する一方、配当利回りは3.84%に上昇しており、指標面の割安感を意識する買いも向かった。
株探ニュース