来週の株式相場見通し=海外重要イベント相次ぎ波乱含みの展開に

市況
2019年2月22日 17時35分

来週(25日~3月1日)の東京株式市場は、海外で重要イベントが相次ぐことから、それらの内容に左右される波乱含みの展開となりそうだ。また、現地21日に欧米で世界経済の減速傾向を示唆する経済指標の発表が相次いだこともあり、基本的には弱含み基調の推移となりそうだ。来週の日経平均株価の想定レンジは、2万1000~2万1800円とする。足もとの世界経済の動向を把握するうえで、1月の鉱工業生産指数、中国2月の製造業PMI、米10~12月期のGDP速報値、米2月のISM製造業景気指数への注目度が高まる。

現地26・27日には、パウエルFRB議長による半期に1度の上下両院での議会証言が行われる。この議会証言はこれまでにも、米株式の短期的な方向性を変える可能性のあるイベントとして認識されてきただけに関心が高く、利上げの停止や保有資産圧縮の一巡などに注目が集まる。

米朝首脳会談開催で対話路線が継続することは、中長期的には日本株にも好影響をもたらすと期待できる一方で、短期的には材料出尽くしとなる可能性への警戒感が必要となる。

株式市場にとって最も注目度の高い米中貿易協議は、当初予定された3月1日の期限を迎えるが、現在のところ期間延長の可能性が強まっている。交渉の継続自体はプラス材料との受け止めが多いが、これは既に織り込まれているようだ。両国間での“中間報告的な交渉内容”が示されたり、米中首脳会談の可能性が浮上するようであれば、株価面でプラス評価される可能性もある。

日程面では、1月の企業向けサービス価格指数(25日)、国際水素・燃料電池展(27日~3月1日)、1月の鉱工業生産指数、1月の商業動態統計(28日)、10~12月期の法人企業統計、1月の労働力調査・有効求人倍率、2月の消費動向調査、2月の自動車販売台数(1日)に注目。

海外では、米1月のシカゴ連銀全米活動指数(25日)、米12月の住宅着工件数、米2月のCB消費者信頼感指数、パウエルFRB議長が米上院で議会証言(26日)、米1月の中古住宅販売仮契約、米12月の製造業受注、パウエルFRB議長が米下院で議会証言(27日)、米朝首脳会談(27~28日)、米10~12月期のGDP速報値、中国2月の製造業PMI(28日)、米中貿易協議期限(延長となる可能性も)、米2月のISM製造業景況指数、ユーロ圏1月の失業率(1日)が焦点となる。(冨田康夫)

出所:みんなの株式(minkabu PRESS)

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