話題株ピックアップ【夕刊】(1):アンリツ、HIS、キーエンス

注目
2019年3月1日 15時14分

■アンリツ <6754>  2,299円  +97 円 (+4.4%)  本日終値

アンリツ<6754>が大幅高。高速・大容量の次世代通信規格「5G」では通信計測器メーカーのトップとして、国内企業では業界を先駆して世界的なインフラ整備需要を取り込んでいる。スペイン・バルセロナで2月25~28日開催の「モバイルワールドコングレス(MWC)」では5Gデバイスの共同デモンストレーションを実施するなど存在感を示している。また直近では、28日に同社が製造する携帯端末の送受信特性、パフォーマンスなどの規格適合を確認するためのテスター「ME7873NR」が、「5G RFコンフォーマンステスト」でスプリアス試験のGCF認証を取得したことを発表、これが株高を後押ししている。

■寿スピリッツ <2222>  4,565円  +185 円 (+4.2%)  本日終値

寿スピリッツ<2222>は反発。東海東京調査センターは28日、同社株のレーティングの「アウトパフォーム」を継続した。目標株価は5150円(従来7030円)とした。第3四半期(18年4~12月)累計の連結営業利益は、前年同期比16%増の43億1800万円と台風被害など自然災害の影響があるなか好決算となった。今後は、オリンピックやパラリンピックに向けたインバウンドの売り上げ増が期待でき、19年3月期の連結営業利益は会社計画58億円に対し、58億6800万円(前期比17%増)を予想している。20年3月期の同利益は84億5700万円(今期推定比44%増)と大幅増益を見込んでいる。今年5月のゴールデンウィークが10連休となり、同社にとって最大の商機となることにも期待している。

■アスクル <2678>  2,638円  +81 円 (+3.2%)  本日終値

アスクル<2678>が反発。同社は2月28日取引終了後に、2月度(1月21日~2月20日)の月次業績を発表。単体売上高は309億5300万円(前年同月比11.9%増)となり、2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されたようだ。主力のBtoB事業の売上高が263億3100万円(同10.4%増)と2カ月ぶりにプラス転換したことが寄与。また、LOHACOの売上高は46億2200万円(同21.6%増)だった。

■エイチ・アイ・エス <9603>  4,380円  +120 円 (+2.8%)  本日終値

エイチ・アイ・エス <9603> が続伸。2月28日大引け後、19年10月期第1四半期(18年11月-19年1月)の連結経常利益が前年同期比31.4%増の51.9億円に拡大して着地したことが買い材料視された。座席供給数の回復によるグアム行きの復調や欧州の好調継続などで、海外旅行取扱高が増加したことが寄与。前期に買収した新規連結会社の業績上積みなども大幅増益に貢献した。併せて、ハウステンボスとハウステンボス・技術センターの子会社2社が東証への新規上場の申請に向けた準備を開始したことを明らかにしている。

■トランス・コスモス <9715>  2,283円  +62 円 (+2.8%)  本日終値

トランスコスモス<9715>が反発。同社はきょう、リターゲティング広告最適化AIを使った広告運用サービスを今月から開始すると発表した。このサービスは、機械学習を自動化する最先端AI「DataRobot」と独自のDMP(データマネジメントプラットフォーム)である「transcosmos decode(トランスコスモスデコード)」を組み合わせ、データドリブンコミュニケーションサービスのひとつとして提供するもの。19年度内に20社以上への提供を目指すとしている。

■ツルハホールディングス <3391>  10,070円  +210 円 (+2.1%)  本日終値

ツルハホールディングス<3391>は反発。経済産業省は2月28日、1月のドラッグストア販売額(速報値)が5.3%増と好調だったことを発表している。また、同社の月次既存店売上高も1月の前年同月1.5%増に続き2月も同1.7%増と堅調だったことも好感された。

■テクノプロH <6028>  6,110円  +100 円 (+1.7%)  本日終値

テクノプロ・ホールディングス<6028>が反発。2月28日の取引終了後、人材紹介や採用代行を展開するテクノブレーン(東京都品川区)の全株式を同日付で取得し、子会社化したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。今回の買収は、技術者に特化した人材紹介及びRPO(採用アウトソーシング)領域の更なる成長を進めるとともに、技術者派遣事業の採用力強化や、外国人技術者の国内での紹介、海外に進出している日本企業への技術者紹介を進めるのが狙い。なお、19年6月期業績への影響は軽微としている。

■エボラブルアジア <6191>  2,669円  +42 円 (+1.6%)  本日終値

エボラブルアジア<6191>が4日ぶりに反発。2月28日の取引終了後、訪日客向けライフスタイルホテルを展開するLS(東京都中央区)と資本・業務提携することで合意したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の提携は、LS社が展開する訪日旅行客向けライフスタイルホテル事業における提携を通じて、インバウンド領域でのホテル運営事業に進出するとともに、エボラブルアジアが展開する訪日旅行事業の事業領域の拡大を図ることが狙い。また今後は、訪日観光客に人気の観光地を中心に、25年までに数十棟のライフスタイルホテル設立を計画しており、年内の第1号案件のローンチを視野に推進するとしている。なお、資本面ではLS社の発行済み株数のうち34%を取得する。エボラブルアジアにとって投資事業の一環での取り組みであり、LS社の今後の成長によるリターンを期待しているという。

■キーエンス <6861>  65,840円  +910 円 (+1.4%)  本日終値

キーエンス<6861>、安川電機<6506>、ファナック<6954>などFA関連株が物色人気を集めた。きょう朝方に財務省から発表された10~12月期の法人企業統計で金融と保険を除く全産業ベースの設備投資額が前年同期比5.7%増と9四半期連続でプラスを維持した。これが、設備投資セクターの株価を刺激する格好となった。昨年来、米中貿易摩擦の影響などによる中国景気減速を背景に、FA関連株は株価水準を大きく切り下げたものが多かった。足もとはその見直しの動きが顕在化している。

■ノーリツ鋼機 <7744>  2,189円  +21 円 (+1.0%)  本日終値

ノーリツ鋼機<7744>が高い。野村証券が2月28日付で投資判断「バイ」を継続し、目標株価を2460円から2510円へ引き上げたことが好材料視された。同証券では、19年3月期第3四半期決算の動向に加えて、創薬事業の連結子会社ジーンテクノサイエンス<4584>の持ち分法化や、成長分野として注力するヘルスケア事業が医療ビックデータ事業の好調さもあって予想以上に良好なことなどを評価。これらを織り込み、19年3月期の営業利益予想を49億円から62億円(会社予想54億円)へ、20年3月期を同61億円から73億5000万円へ、21年3月期を同70億円から81億5000万円へそれぞれ上方修正していている。

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