話題株ピックアップ【夕刊】(2):ラクオリア、JCRファ、住友化

注目
2019年3月1日 15時16分

■ラクオリア創薬 <4579>  1,954円  +13 円 (+0.7%)  本日終値

ラクオリア創薬<4579>が大幅反発。この日の寄り前、韓国CJヘルスケア社に導出した「テゴプラザン」(韓国販売名「K-CAB」)について、胃食道逆流症治療薬として韓国で販売を開始したと発表。これに伴いマイルストン達成に伴う一時金の受領が確定したことから、これを好材料視した買いが入った。今回の韓国での販売開始を受けて、ラクオリア創薬はCJ社とのライセンス契約に基づき、一時金のほかK-CABの韓国における製品販売高に応じて一定料率のロイヤルティー収入を受け取ることになる。なお、19年12月期業績予想に変更はないとしている。

■JCRファーマ <4552>  6,210円  +30 円 (+0.5%)  本日終値

JCRファーマ<4552>が反発。2月28日の取引終了後、血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo」を適用したハンター症候群治療酵素製剤「JR-141」が、欧州医薬品庁(EMA)からオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)の指定を受けたと発表しており、これが好感された。EMAによるオーファンドラッグ指定は、EU域内における患者の発症率が1万人に5人未満である希少疾病の新薬開発を促進するための制度で、指定されると上市後の10年間は市場独占権や科学的助言などの支援を受けられる。JR-141は昨年3月に厚生労働省から先駆け審査指定制度の対象品目に指定されたほか、同年10月には米国食品医薬品局(FDA)からオーファンドラッグの指定を受けており、現在国内では20年の製造販売承認申請を目指して第3相臨床試験を行っている。なお、同件に関する19年3月期業績への影響は軽微としている。

■住友化学 <4005>  538円  -14 円 (-2.5%)  本日終値

住友化学<4005>が続落。2月28日の取引終了後、19年3月期の連結業績予想について、売上高を2兆4900億円から2兆4100億円(前期比10.0%増)へ、営業利益を2050億円から1900億円(同24.3%減)へ、純利益を1300億円から1200億円(同10.3%減)へ下方修正したことが嫌気された。エネルギー・機能材料や情報電子化学において出荷が堅調に推移している一方、石油化学は中国経済の減速などを背景とした石油化学品の交易条件の悪化や、原料価格下落による在庫評価損などで計画を下回る見通し。また、健康・農業関連事業でメチオニン(飼料添加物)の市況が想定よりも低水準で推移したことも響くとしている。

■Jフロント <3086>  1,222円  -11 円 (-0.9%)  本日終値

J.フロント リテイリング<3086>は続落。2月28日の取引終了後、19年2月期の連結業績予想について、売上高を4750億円から4610億円(前期比1.9%減)へ、営業利益を485億円から396億円(同20.1%減)へ、純利益を305億円から263億円(同7.7%減)へ下方修正したことが嫌気された。百貨店・パルコ事業における台風や地震などによるマイナス影響に加えて、12月・年始商戦を中心とする衣料品などの苦戦、卸売業・建装事業の不調などが響いた。また、宇都宮・熊本パルコの営業終了を決定し、これらに伴う損失及びその他の店舗の減損損失等計約45億円を、その他の営業費用に計上することも利益を押し下げるとしている。

■ロート製薬 <4527>  2,919円  -8 円 (-0.3%)  本日終値

ロート製薬<4527>は続落。岩井コスモ証券は2月28日付で、同社投資判断「A」、目標株価4200円をそれぞれ継続した。国内事業では目薬とスキンケアの高付加価値商品が好調で、アジアを中心に今期も営業最高益を更新する見通し、としている。また、1月から「中国電子商取引法」が施行されたことでインバウンド消費の減速が懸念されたが、中国での電子商取引(EC)チャネルを充実させている同社には、その影響は限定的で短期的にとどまるとの見方を示している。さらに、再生医療など新規分野にも収益貢献の道筋がみえつつあり、同社を「アジアを中心とする海外市場の開拓で中期成長が見込まれる企業」と評価している。19年3月期営業利益について、会社計画の214億円に対して217億円(前年比14%増)、20年3月期の同利益は今期推定比6%増の230億円になると予想している。

■ゴルフ・ドゥ <3032>  384円  +80 円 (+26.3%) ストップ高   本日終値

ゴルフ・ドゥ<3032>がストップ高。同社はきょう、ビックカメラ<3048>グループで中古品の買い取り・販売などを手掛けるソフマップと業務提携すると発表。提携内容は、3月中旬からソフマップが運営するスマートフォン買い取りアプリ「ラクウル」でゴルフクラブとゴルフウェアの買い取りについて協業するもの。買い取りした品はゴルフ・ドゥが全品を引き取り、中古品在庫の充実につなげるとしている。

■ウェルス・マネジメント <3772>  1,595円  +300 円 (+23.2%) ストップ高   本日終値

2月28日、ウェルス・マネジメント <3772> [東証2]が3月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。同日、同社が出資をする合同会社メトロを通じて保有する「イビススタイルズ大阪難波」について、メトロから同物件に係る不動産信託受益権の準共有持分51%を外部に譲渡するとの通知を受領したと発表。これにより譲渡益32.6億円が発生する見込みとなった。そのほか、京都市の「ホテルりょうぜん」を運営する美松を買収することも明らかにしている。

■ラオックス <8202>  350円  +64 円 (+22.4%) 一時ストップ高   本日終値

ラオックス<8202>が急騰。同社は2月28日取引終了後、18年12月期の決算を発表したが、売上高は1179億9500万円(前の期比83.5%増)と大幅な伸びを示した。ただ、夏以降に連続して起きた自然災害の影響や季節商品の落ち込みなどで営業損益は8億5100万円の赤字(前の期は1億3700万円の黒字)だった。19年12月期については売上高が1500億円(前期比27.1%増)、営業損益は20億円の黒字を見込んでおり、これを好感する形で買いが大きく先行する形となった。

■アジャイル <6573>  1,170円  +161 円 (+16.0%)  本日終値

アジャイルメディア・ネットワーク<6573>が急反発。同社は2月28日、市場導入時の販売とクチコミによるプロモーションを成果報酬型で支援する「CATAPULT(カタパルト)」を、商品・サービスの海外テストマーケティングプラットフォームとして提供を開始すると発表。これが材料視されたようだ。「CATAPULT」は、海外進出したい日本企業及び日本に進出したい海外企業の商品を、ECモール上でテスト販売することで、販売結果に応じて相手国の流通小売りでの取り扱いを実現することを目的としたテストマーケティングプラットフォーム。第一弾の取り組みとして、台湾メーカーの日本向けテスト販売を行うとしている。なお、この企画主旨に賛同し、デザイン性に優れた台湾製品の取り扱いを希望するツルハホールディングス<3391>、三越伊勢丹ホールディングス<3099>、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>傘下のドン・キホーテなどが「リテールパートナー」として参画する。

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