話題株ピックアップ【夕刊】(3):ヤマトHD、LIXILグ、コスモス薬品
■ヤマトホールディングス <9064> 2,418.5円 -283.5 円 (-10.5%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
ヤマトホールディングス<9064>が大幅安で4日続落し、年初来安値を更新した。18日の取引終了後、集計中の19年3月期連結業績について、売上高が1兆6300億円から1兆6250億円(前の期比5.6%増)へ、営業利益が670億円から580億円(同62.5%増)へ、純利益が370億円から250億円(同37.1%増)へ下振れて着地したようだと発表しており、これが嫌気された。デリバリー事業で、プライシング適正化により宅急便単価は想定を上回ったものの、取扱数量が想定を下回ったほか、ノンデリバリー事業で新規営業の伸び悩みがあったことなどが影響した。また、集配キャパシティ拡大に伴う費用や、3月の取扱数量予測のズレに伴う一過性費用が増加したことも利益を押し下げたという。
■LIXILグループ <5938> 1,513円 -127 円 (-7.7%) 本日終値 東証1部 下落率2位
LIXILグループ<5938>は大幅続落。18日の取引終了後、集計中の19年3月期連結業績について、売上高が1兆8450億円から1兆8320億円(前の期比0.1%増)へ、営業損益が400億円の黒字から150億円の赤字(前の期591億700万円の黒字)へ、最終損益が15億円の黒字から530億円の赤字(同545億8100万円の黒字)へ下振れて着地したようだと発表しており、これが嫌気された。連結子会社ペルマスティリーザ社(イタリア)で、収益の悪化や工事損失引当金の追加計上、貸倒引当金やのれんを含む無形資産の減損損失を計上したことなどが要因としている。
■コスモス薬品 <3349> 17,190円 -210 円 (-1.2%) 本日終値
コスモス薬品<3349>は反落。SMBC日興証券が18日付で、投資評価「2」を継続しつつ、目標株価を2万6500円から1万9300円へ引き下げたことが弱材料視されたようだ。同証券では、同社をドラッグストアの勝ち組と評価する一方、消費増税により利益率よりも売り上げ成長を重視する同社ゆえの価格対応により利益成長が一時的に鈍化すると予想。また、第3四半期決算で確認された出店の遅れなどを考慮し、19年5月期の営業利益予想を250億円から240億円へ、20年5月期を同275億円から244億円へ、21年5月期を同302億円から257億円へ下方修正している。ただ、低コスト体制ゆえに可能な価格対応であり、同社のシェア拡大を加速するきっかけとなり得るともしており、利益率低下が一巡し利益成長が再び確認できた際は、中期ポテンシャルを再評価する展開になると見込んでいる。
■はてな <3930> 4,375円 +700 円 (+19.1%) ストップ高 本日終値
はてな<3930>がストップ高。同社は18日、任天堂<7974>とニンテンドースイッチ向けソフト「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」に連動したゲーム専用のスマートフォンサービス「スマプラス」を共同開発し、同日に任天堂が提供を開始したことを発表、これを材料視する形で短期資金が集中した。「ニンテンドースイッチ」についてはロイター通信が、総合ネットサービス企業のテンセントに対し中国広東省がソフトの販売を認可したと同日に報じており、これも間接的に同社株の物色人気を増幅させているようだ。
■ビーマップ <4316> 942円 +150 円 (+18.9%) ストップ高 本日終値
ビーマップ <4316> [JQG]がストップ高。18日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の3000万円→6000万円に2.0倍上方修正。増益率が20.0%増→2.4倍に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。無線LANスポットの構築などを展開するワイヤレス・イノベーション事業分野を中心に伸長し、売上高が計画を13.8%も上回ったことが寄与。販管費が増加したものの、外注費の縮小などで吸収し、採算が改善したことも上振れに貢献した。
■Jストリーム <4308> 535円 +80 円 (+17.6%) ストップ高 本日終値
Jストリーム<4308>がストップ高。同社は動画のストリーミング配信を手掛け、ライブ配信やオンデマンド配信で幅広いニーズを取り込んでいる。18日取引終了後、ストリーミング再生で利用されるプレイヤーでマルチCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を行う技術を開発し、国内特許を取得したことを発表、これを材料視する形で投資資金を呼び込んだ。株価はここ調整を余儀なくされていたが、きょうは急速人気化で490円近辺を横に走る75日移動平均線を気配値のまま上回り、フシ目の500円も突破した。
■モバイルファクトリー <3912> 1,569円 +212 円 (+15.6%) 本日終値 東証1部 上昇率トップ
モバイルファクトリー<3912>が後場一段高。午後0時15分ごろに発表した第1四半期(1~3月)連結決算が、売上高7億6100万円(前年同期比32.1%増)、営業利益2億3800万円(同75.4%増)、純利益1億6500万円(同77.6%増)と大幅増益だったことが好感された。「ステーションメモリーズ!」(駅メモ!)で他社IPとのコラボイベントの実施や兵庫県の城崎温泉キャンペーンの実施などを行い、DAU(1日当たり利用者数)が第1四半期として過去最高更新となったことが牽引役となった。また、プロモーション効果の精査を行い、広告費が減少したことも寄与した。なお、同社は19年12月期の業績予想について上期予想のみ発表しており、売上高15億5800万円(前年同期比13.8%増)、営業利益4億500万円(同8.9%増)、純利益2億8000万円(同9.3%増)の従来見通しを据え置いている。
■バーチャレク <6193> 791円 +74 円 (+10.3%) 本日終値
バーチャレクス・ホールディングス <6193> [東証M]が急騰。18日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の5000万円→7000万円に40.0%上方修正。増益率が19.0%増→66.7%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。IT&コンサルティング事業で計画を上回る案件を獲得したほか、コールセンター運営業務も順調に拡大し、売上高が計画を上回ったことが利益を押し上げた。
■愛光電気 <9909> 2,445円 +200 円 (+8.9%) 一時ストップ高 本日終値
愛光電気 <9909> [JQ]が高い。18日大引け後、19年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の2.5億円→2.9億円に19.6%上方修正。従来の8.4%減益予想から一転して9.5%増益を見込み、一気に28期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。売上総利益が堅調に推移するなか、販管費が想定を下回ったことが上振れの要因となった。併せて、業績上振れと創業65周年を踏まえ、期末一括配当を従来計画の35円→50円(前の期は45円)に大幅増額修正したことも評価材料となった。
■シルバエッグ <3961> 1,437円 +99 円 (+7.4%) 本日終値
シルバーエッグ・テクノロジー<3961>が反発。18日の取引終了後、見込み顧客可視化ツール「プロスペクター」にLINE配信機能などを追加した新バージョンをリリースしたと発表しており、これが好感された。「プロスペクター」は、顧客の購買履歴などの行動データを人工知能(AI)が分析し、特定の製品に対して「親和性の高い顧客(プロスペクト)」を抽出、リスト化するツール。今回のバージョンアップでLINE配信機能が実装されたことにより、ECサイトなどの事業者は特定のアイテム(商品)に興味を持ちそうな顧客だけを一定数抽出し、自社のLINE公式アカウントを通じて広告を配信することが可能になるとしている。
●ストップ高銘柄
アクロディア <3823> 308円 +80 円 (+35.1%) ストップ高 本日終値
環境管理センター <4657> 519円 +80 円 (+18.2%) ストップ高 本日終値
カオナビ <4435> 5,150円 +700 円 (+15.7%) ストップ高 本日終値
ホシデン <6804> 1,148円 +150 円 (+15.0%) ストップ高 本日終値
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース