富田隆弥の【CHART CLUB】 「5月相場に期待膨らむ」

市況
2019年4月20日 10時00分

日経平均株価は17日まで5連騰、高値を2万2345円に伸ばし、上値を押えていた200日移動平均線(2万1883円処)を突破した。4カ月ぶりに2万2000円大台乗せとなり、次のターゲットは12月3日高値の2万2698円となる。

◆ただ、米国株に比べ日本株には出遅れ感が漂う。 NYダウ(18日2万6559ドル)はすでに12月高値(2万5980ドル)を上抜き、昨年10月高値2万6951ドルを視野に入れている。 ナスダック(18日終値7998ポイント)も10月高値8107ポイントに迫っており、日経平均が昨年10月高値2万4448円を目指してもおかしくない。

◆とはいえ、目先的にはスピード調整を挟もう。サイコロジカルラインが9勝3敗75%をつけるなど、日経平均の短期テクニカルに過熱感が漂うほか、27日からの「10連休」を控えて4月下旬はポジション調整やヘッジ売りが出やすいところ。

◆だが、連休中の海外に波乱なければ、休み明けはヘッジの買い戻し(ショートカバー)に伴い大きく上げて始まる可能性が高い。「令和」の始まりとしてご祝儀買いも入るだろう。日経平均は12月3日高値2万2698円を抜いて、もう一段の上値を目指すことになる。

◆5月相場はそんな雰囲気で始まるだろう。NYダウ、ナスダックは昨年高値を抜いて過去最高値に踊り出る可能性もある。日米とも適度にスピード調整を挟みながら上昇基調を維持し、チャート的には堅調であり、「流れに従う」地合いが続いている。

◆ただ、昨年高値から6カ月を経過し「期日向かい」「期日高値」の局面で、米国株はV字、W字の高値形成局面でもある。日米首脳会談、米中首脳会談に期待が膨らみ、皆が強気に傾くところだが、5月には「株を売って旅に出ろ(セルインメイ)」のジンクスもあり、5月の高値に注意が必要になろう。そのようなことを頭に入れながら、ひとまず10連休はゆっくり過ごしたいと思っている。

(4月19日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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